バーレーンはアラビア半島の北東に浮かぶバーレーン島を中心とした島国。現在は石油関連で裕福な国家のイメージではありますが、古代にはディムルンという交易国家の中心地で、真珠の産地でもありました。そんなバーレーンの世界遺産はいくつあるでしょうか?
ここでは、バーレーンの世界遺産を世界遺産マニアが一覧にして分かりやすく解説。それぞれの遺産を簡潔に解説していきましょう。
バーレーン要塞-ディルムンの古代の港と首都
バーレーン要塞は、首都マナーマから西へ約8kmの北海岸に位置する遺跡。ここは紀元前24世紀から現在に至るまで、さまざまな建造物が積み重なったというバーレーンで最大の集落(テル)でもあります。
要塞は紀元前24世紀〜紀元前16世紀に建造されたディムルン文明の中心地だった場所。ディムルンは、エジプト文明にも劣らない高度な文明だったとされるにもかかわらず、ここはまだ約25%しか発掘されていません。要塞は、ディムルン時代からさまざまな建造物が積み重なった集落(テル)であり、多様な文化が見られるのが特徴です。
詳細はこちら↓
真珠採り、島の経済を物語るもの
バーレーンの近海は、ペルシャ湾に生息するアコヤガイの近縁種から天然の真珠を採取できる地で、島の真珠産業はバーレーンの経済を支えてきました。ここは古代から真珠の産地として知られてましたが、19世紀末から20世紀初頭が最も繁栄した時期で、ムハラクの商業地区にも真珠職人による建造物が作られました。
しかし、1930年代に日本で真珠養殖業が発展すると島の真珠産業は衰退。海岸沿いは真珠職人の住居やモスクなどが今でも並び、島の南部にはカラット・ブ・マヒール要塞、近海には3つの真珠貝の養殖棚など、当時の様子はそのまま残されています。
詳細はこちら↓
ディルムンの墳墓群
バーレーン島西部には21箇所のディムルンに関連する考古学遺跡が点在し、なんと1万を超える墳墓が発見され、現在は世界遺産となっています。ほとんどが西部に位置するアアリ村で発掘されたもの。
墳墓は現在は小高い丘のようになっていますが、もともとは円筒系の塔であり、中には2階建てのピラミッドのような塔も存在していました。埋葬室はアルコーブ(床の間のように小さな窪みのある空間)などが配されているという点もユニーク。
詳細はこちら↓
世界遺産マニアの結論と感想
バーレーンは日本でいえば島根県と同じくらいの面積ではありますが、文化遺産が3つもあります。まだまだ謎の多い古代の貿易国家ディムルン関連の遺跡や、石油が採掘される前の産業である真珠産業の足跡など、世界史においては非常に重要な遺産でもあるんですよ!
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。