フランスの世界遺産「ユッセ城」とは?『眠れる森の美女』のモデルとなった世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(1),(2),(4)
登録年2000年

ユッセ城は「シュリー=シュル=ロワールとシャロンヌ間のロワール渓谷」の構成資産の一つ。円塔が多く配された美しい城は、『眠れる森の美女』に登場する城のモデルとしても有名。ところで、ユッセ城はなぜ世界遺産なのでしょうか?

ここではユッセ城がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ユッセ城について詳しくなること間違いなし!

目次

ユッセ城とは?

ユッセ城
画像素材:shutterstock

フランス中部のアンドル=エ=ロワール県にあるレニ・ユッセ。11世紀にロワール川の支流であるアンドル川を見下ろす高台の上に築かれた要塞が元となっていて、15世紀にシャルル7世の将軍によって購入され、国王の侍従を務めていたジャック・デスピネーに売却されると、彼は16世紀にかけてゴシック様式とルネサンス様式が融合した華やかな礼拝堂など、城を増築していきました。

やがて城は幻想的な仕上がっていきました。17世紀にフランスの詩人シャルル・ペロー(1628〜1703年)はこの城を何度も滞在したこともあり、彼が執筆した童話集の『眠れる森の美女』に登場する城のモデルにもなったとされています。

ユッセ城はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

ユッセ城
画像素材:shutterstock

ユッセ城が評価されたのが、以下の点。

登録基準(i)
渓谷内にはブロワ、シノン、オルレアン、トゥールなど歴史的な景観を持つ街が点在し、そして、美しい外観のシャンボール城も見られるという点。

登録基準(ii)
渓谷は、2000年にも渡って人間と環境の調和をしつつ発展したという文化的景観が見られるということ。

登録基準(iv)
渓谷沿いに残る建築物は、王族や貴族たちによって建造され、デザインや思想において、ルネサンスを経て啓蒙主義時代の理想を実現したものであるという点。

世界遺産マニアの結論と感想

ユッセ城は、美しい森に囲まれた白亜の城であり、貴族たちの趣向によって装飾され、童話のような幻想的な城となったという点で評価されています。

ちなみに、ディズニー版の『眠れる森の美女』にはオーロラ姫と魔女マレフィセントが登場しますが、これはオリジナルになくてアレンジされたもの。ただオーロラ姫が身分を隠す時に名乗った「ブライア・ローズ」という名前は「いばら姫」という意味。グリム童話集版の『眠れる森の美女』の邦題は『いばら姫』となっているので、ある意味、オリジナルに忠実でもあります。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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