コンゴ民主共和国は、アフリカ中部に位置していて、大陸でも2番目に面積の広い国。ここはアマゾンに次ぐ規模の熱帯雨林が広がり、豊かな自然が残っていることから、絶滅危惧種の動物が暮らす森などが自然遺産に登録されています。そんなコンゴ民主共和国の世界遺産はいくつあるでしょうか?
ここでは、コンゴ民主共和国の世界遺産を世界遺産マニアが一覧にして分かりやすく解説。それぞれの遺産を簡潔に解説していきましょう。
ヴィルンガ国立公園/危機遺産
コンゴ民主共和国の北東部の北キヴ州にあるヴィルンガ国立公園は、赤道直下の山岳地帯に位置する広大な公園。北部は最高峰5109mのルウェンゾリ山地があり、南部は最高峰4507mのヴィルンガ山地があるという壮大な景観が広がり、ここには氷河、火山、森林、スタップ、サバンナ、平原、湿地帯など、さまざまな地形が見られます。
ここは「ジョンバ・サンクチュアリ」と呼ばれるゴリラの聖地もあり、世界のマウンテンゴリラの半数が生息するというほど。敷地内にあるエドワード湖には絶滅危惧種のカバが2万頭も生息することで有名です。
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ガランバ国立公園/危機遺産
ガランパ国立公園は、スーダンとの国境近くに広がる、ガランバ川一帯を含めた国立公園。ここは森林とサバンナが広がり、キリンの固有種やマルミミゾウ、アフリカゾウなどが生息しています。
ここはゾウやキリン、カバなどの大型の哺乳類が生息する保護区です。そして、絶滅危惧種のキタシロサイを保護しているのですが、長年に渡る密猟の結果、現在は野生種絶滅という状態に。
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カフジ=ビエガ国立公園/危機遺産
キヴ湖を隔ててルワンダとの国境沿いに広がる国立公園。ここは約6000平方kmもの広大な敷地を誇り、低地は熱帯林が広がるものの、カフジ山(標高3308m)とビエガ山(標高2790m)という高山地帯や竹林が広がるエリアもあり、多彩な自然が見られます。
ここはヒガシローランドゴリラの保護区となっていて、オスのゴリラは「シルバーバック」と呼ばれるほどに人気。しかし、感染症により数が徐々に減り、危機遺産に登録。
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サロンガ国立公園/危機遺産
コンゴ川の中央流域に位置するサロンガ国立公園は、アフリカ最大の熱帯雨林保護区で、世界遺産として登録されているのは約3万6000平方kmもの広大なエリア。
ここは周辺から隔離された土地のため、野生動物の楽園となっていて、ボノボ(ピクミーチンパンジー)の保護区として有名。他にも珍獣であるオカピなど、絶滅危惧種も多く生息しています。特にボノボは2万匹は生息しているとされ、ここでは長期的な研究がされてきました。
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オカピ野生生物保護区/危機遺産
スーダンやウガンダの国境の近く、コンゴ民主共和国の北東部にあるイトゥリの森の約5分の1が保護区として世界遺産に登録されています。ここには保護区の名前にもなっているオカピが5000頭も見られ、全世界で生息しているオカピの約6分の1が生息するほど。
他にも17種の霊長類を含む101種の哺乳類と376種の鳥類が生息し、アフリカゴールデンキャットもこの地に住んでいます。
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世界遺産マニアの結論と感想
コンゴ民主共和国の世界遺産としては5件ではありますが、政情不安や武装勢力の流入のため、密猟や森林伐採も行われていて、一部が危機遺産に登録。しかし、マウンテンゴリラやヒガシローランド、オカピ、キタシロサイなど、貴重な動物が暮らす世界遺産もあるので、これらの動物をどうやって保護していくかは人類のテーマですね。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。