登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (1),(2) |
登録年 | 2000年 |
オランダ中部の都市・ユトレヒトにあるシュレーター邸は、1924年に建築家ヘリット・リートフェルトによって設計されたモダニズム建築。これは1920年代にオランダで流行した垂直と水平を重視する様式「ザ・ステイル」の代表作でもあります。
ここではリートフェルトのシュレーダー邸がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、シュレーダー邸について詳しくなること間違いなし!
リートフェルトのシュレーダー邸とは?設計者は誰?
シュレーダー邸はユトレヒトの郊外に位置し、20世紀の新興住宅街の端にポツンと存在する邸宅。ここはユトレヒトの銀行家の未亡人であったシュレーダー夫人の依頼により、建築家ヘリット・リートフェルトが1924年に築いた邸宅。リートフェルトは1920年代にオランダで流行する新造形主義「ザ・ステイル」に属する建築家で、彼の作品は垂直と水平を重視した建築スタイルでした。
この家の特徴は、機能の用途に応じて徐々に変化するように設計された空間配置。彼自身は家具のデザインも行っていて、そのインテリアの造形原理を発展させたという斬新なものです。まるで抽象画のようにシンプルな線や面を利用した、幾何学的なデザインはデ・ステイルの代表作であり、20世紀後半の建築デザインに大きく影響を与えました。
リートフェルトのシュレーダー邸はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
シュレーダー邸が評価されたのが、以下の点。
登録基準(i)
シュレーダー邸は、デ・ステイルといった新しい建築様式で設計されたもので、近代建築運動の一つであり、人類の傑出した創造性が見られるというもの。
登録基準(ii)
シュレーダー邸は、そのデザイン性と空間配置を多用した斬新な建築技法であり、現代建築の発展において重要なものであったということ。
世界遺産マニアの結論と感想
シュレーダー邸は、20世紀初頭にオランダで流行したデ・ステイルの技法が使われ、その線と面を利用したデザインと空間利用は現代建築の発展において重要なパーツとなっていったという点で評価されています。
ちなみに、アムステルダムのゴッホ美術館はリートフェルトの遺作でもあります。もちろん、直線を基本としたモダン建築で、まさに最後まで「ザ・ステイル」を貫き通した人物でもありますね。ということで、訪れた際はゴッホの絵画だけでなく、建築物にも注目してみてください。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。