インドの世界遺産「アンベール城」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(2), (3)
登録年2013年

アンベール城は「ラージャスターンの丘陵城塞群」の構成資産の一つ。かつてのアンベール王国の首都であり、16世紀から100年以上に渡って、イスラム建築の要素が加わった優美な建築物が築かれていきました。ところで、アンベール城はなぜ世界遺産なのでしょうか?

ここではアンベール城がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、アンベール城について詳しくなること間違いなし!

目次

アンベール城とは?

アンベール城
画像素材:shutterstock

ラジャスターン州東部にあるアンベールは、かつてアンベール王国(1128〜1947年)の首都でもあった場所。丘の上に位置する城は16世紀にムガル帝国のアクバル帝と同盟を結んでいたためにイスラム建築の影響も見られます。そして、城はアンベール王国のマーン・シング1世(1550〜1614年)によって100年以上もかけて改築が繰り替えされ、豪華な装飾が施されてきました。

城内は「ラージプート=ムガル宮廷様式」と呼ばれる建築物が多く点在するのが特徴。「世界で一番美しい門」とされるガネーシャ門、壁や天井に鏡が使用された「鏡の間」、幾何学模様の庭園など、これらはムガル帝国時代のイスラム建築の影響を受けたもの。

アンベール城はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

アンベール城
画像素材:shutterstock

アンベール城が評価されたのが、以下の点。

登録基準(ii)
城塞は、ムガル帝国のイスラム建築や他の地域の影響を受けていて、ラージプート族の芸術や建築などの文化の交流が見られるという点。

登録基準(iii)
6つの城塞は、宮殿や寺院、文化施設が作られ、そこにはラージプート族の文化的伝統や宗教、芸術などが見られるということ。

世界遺産マニアの結論と感想

アンベール城は、ムガル帝国のイスラム建築の影響を受けた「ラージプート=ムガル宮廷様式」の最盛期の建築物が並び、これらはラージプート族の独特の文化が築かれたという点で評価されています。

ちなみに、現在のアンベール城は、「ピンクシティ」として有名なジャイプル市に含まれていて、市内には「ラージャスターン州の旧ジャイプール旧市街」と「ジャイプルのジャンタル・マンタル」といった世界遺産もあるので、合計で3つの世界遺産があるのが特徴。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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