登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (1), (2), (4) |
登録年 | 1984年(2005年拡大) |
カサ・ミラは「アントニ・ガウディの作品群」の構成資産の一つ。ここはガウディが設計したアパートで、地中海をイメージしているだけあって美しい曲線が特徴です。ところで、カサ・ミラはなぜ世界遺産なのでしょうか?
ここではカサ・ミラがなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、カサ・ミラについて詳しくなること間違いなし!
カサ・ミラとは?
バルセロナのメインストリートであるグラシア通りにある集合住宅で、1984年に最初に登録。1906〜1910年に実業家のペレ・ミラの依頼によって建造されたもの。5階建てのアパートで1階がペレの住居でした。切り出したままの石のように見える外観から、当初はバルセロナ市民から「石切場(ラ・ペドレラ」と呼ばれるほどに低い評価でしたが、今では彼の代表的な建築物。
直線部分を持たないという独特の建築物で、外観の曲線は地中海をイメージしています。屋上や一部の部屋は、現在は博物館となっていて見学することも可能。ガウディがデザインした機能的な家具などが今でも見られます。屋上には、ガウディらしく独特の煙突や階段室が続き、まるで彫刻作品を眺めているよう。
カサ・ミラはどんな理由で世界遺産に登録されているの?
カサ・ミラが評価されたのが、以下の点。
登録基準(i)
ガウディの作品は、19世紀後半〜20世紀初期にかけて世界の建築の発展に貢献したということ。
登録基準(ii)
バルセロナに残るガウディの建築物は、「モデルニスモ」の代表的なもので、やがて20世紀の近代建築の発展に大きな影響を与えたということ。
登録基準(iv)
ガウディの優れた作品は20世紀初頭の住宅と共同施設の発展にも貢献しているという点。
世界遺産マニアの結論と感想
カサ・ミラはガウディの後期の作品であり、砂丘や波のような曲線を多用した建築物で、20世紀の近代的な住宅の発展に大きな影響を与えているという点で評価されています。
ちなみに、カサ・ミラは山からインスピレーションを得たとされていますが、具体的には言及されていません。プラド山脈やメノルカ島の断崖などもモチーフとされているものの、ガウディがトルコを訪れた時に、カッパドキアのウチヒサルを見て思いついたという説も。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。