東京都の世界遺産「父島」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分自然遺産
登録基準(9)
登録年2011年

父島は「小笠原諸島」の構成遺産の一つ。小笠原村の中心であり、居住区もありますが、東部と南部では多くの固有種が見られます。ところで、父島はなぜ世界遺産なのでしょうか?意外と知ってそうで知らない!

ここでは父島がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、父島について詳しくなること間違なし!

目次

父島とは?

父島
画像素材:shutterstock

父島は総面積23.45平方kmと小笠原諸島で2番目に大きな島です。ここは30あまりの島々が連なる小笠原村の中心地であり、東京湾からフェリーが到着する中心地。父島は1830年にオアフ島に住んでいた欧米人とハワイ人が暮らし初めたものの、1876年に日本領となり、1880年には東京府(東京都の前身)の管轄となります。第二次世界大戦後は、アメリカの管轄となりますが、1968年に日本に返還されました。

父島全体が世界遺産というわけではなく、島の北西部には大村地区を中心とした居住区があるため、東部や南部がおもに登録されているエリア。絶滅危惧種でもあるオガサワラオオコウモリやオガサワラカワラヒワなど、固有種が見られるという点で評価されています。

父島はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

父島
画像素材:AdobeStock

父島が評価されたのが、以下の点。

登録基準(ix)
登録範囲の生態系は、東南アジアやオセアニア、東アジアを起源とする植物種が生息し、ここは隔離された土地で独特の種分化が進み、非常に固有種が多く見られ、これらは陸上貝類やシダ科の植物などの適応放散へと繋がっているということ。

世界遺産マニアの結論と感想

父島は小笠原村の行政の中心ではあるのですが、島の東部や南部の保護区は世界遺産に登録されていて、ここには独自に種分化し、適応放散へと繋がった固有種が見られるという点で評価されています。

ちなみに、本土との定期的な交通手段は「おがさわら丸」だけで、ほぼ週一便のみ、片道だけでも約1日かかることから非常にアクセスが不便。それもあり、昨今では東京都は空港建設を見据えた調査などを進めていて、具体的な時期は決まっていませんが、西部の洲崎地区などが候補となっています。ただ世界遺産であるがゆえに、世界遺産委員会の諮問機関であるIUCNからは厳しい指摘を受けていたため、かなり難しい空港建設になりそうです。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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