登録区分 | 文化遺産 |
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登録基準 | (2), (4), (6) |
登録年 | 1996年 |
ホーエンザルツブルクは「ザルツブルク市街の歴史地区」の構成資産の一つ。丘の上に位置する白亜の城は、司教が所有していた施設であり、ザルツブルクのシンボル的存在。ところで、ホーエンザルツブルクはなぜ世界遺産なのでしょうか?
ここではホーエンザルツブルクがなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ホーエンザルツブルクについて詳しくなること間違なし!
ホーエンザルツブルク城とは?
街の南の丘に11世紀に建造された城。神聖ローマ皇帝ハインリヒ4世(1050〜1106年)とローマ教皇グレゴリウス7世(1020年?〜1085年)の間に起こった叙任権闘争の結果、当時教皇派であった司教が皇帝派に対抗するために造られたもの。現在見られる城は17世紀後半に修復されたものですが、16世紀までは司教の住居として使用されていたものの、それ以降は牢獄や兵舎として使用されたため、保存状態はかなり良好。
内部には司教の館らしく、丸天井の美しい礼拝堂などがありますが、その一方「黄金の間」と呼ばれる、司教の部屋があり、紋章をモチーフにした黄金の装飾が施されていて、当時の豪華絢爛な暮らしが垣間見られます。
ホーエンザルツブルク城はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
ホーエンザルツブルク城が評価されたのが、以下の点。
登録基準(ii)
ザルツブルクは、イタリアとドイツなどの文化が交差することで、長期に渡って文化交流が行われていたという点。
登録基準(iv)
中世後期から20世紀にかけての建造物が多く残り、ヨーロッパの宗教都市として重要な例であるということ。
登録基準(vi)
ザルツブルクはモーツァルトの生誕地でもあり、特に音楽の発展においては重要な役割を果たしてきたという点。
世界遺産マニアの結論と感想
ホーエンザルツブルク城は、中世にルーツを持つ城であり、さまざまな文化の交流が見られる宗教都市にふさわしい内観であることから評価されています。
ちなみに、城の麓から入口まで貨物搬入を行う小さなケーブルカーである「ライスツーク」は、なんと1500年代にまで遡る設備で、世界最古の鉄道と考えられるもの。とはいえ、1910年までは人間か動物の力で稼働させていて、現在は電材は電気モーターで牽引しています。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。