登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (1), (2), (4), (6) |
登録年 | 1993年 |
法隆寺・金堂は「法隆寺地域の仏教建造物」の構成資産の一つ。金堂は法隆寺の本尊が安置されている場所であり、外陣の壁画は古代アジアの仏教絵画の傑作。ところで、金堂はなぜ世界遺産なのでしょうか?意外と知ってそうで知らない!
ここでは法隆寺・金堂がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、金堂について詳しくなること間違いなし!
法隆寺・金堂とは?
法隆寺の西院伽藍は、聖徳太子が建造した若草伽藍があった場所。金堂とは本尊を安置する堂のことで、本堂と呼ばれるもの。現代の一般的な伽藍とは異なり、法隆寺の金堂は五重塔の隣に位置しています。
現在の金堂は711年頃に再建されたという説もあり、ここは西院伽藍の中でも最古の建築物。入母屋造りの二重の瓦屋根を持ち、初層は裳階(もこし、本来の屋根の下にもう一重屋根をかける様式)が見られます。
ここには本尊であり、623年に作られた釈迦三尊像があることで有名で、「アルカイク・スマイル」という古代ギリシャから大陸を渡って伝わった、古代の微笑の様式美が見られる大陸式の仏像です。その造形は中国文化の影響が見られるもの。他にも国宝に指定されて薬師如来坐像、四天王立像、毘沙門天・吉祥天立像などが安置されています。
初層の外陣(げじん)に12面もの壁画がありますが、菩薩像が描かれていたり、大壁4面は1号壁が釈迦浄土、6号壁が阿弥陀浄土図、9号壁が弥勒浄土図、10号壁が薬師浄土図とされています(あくまでも通説)。1949年に火災があったために、外陣の上部にあったとされる小壁画は残されていません。これらは作者が不明であるものの、7世紀後半〜8世紀初期の古代アジアの仏教絵画の中でも傑作の一つ。
法隆寺・金堂はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
金堂が評価されたのが、以下の点。
登録基準(i)
世界最古の木造建築であり、設計と装飾においても傑作であるという点。
登録基準(ii)
日本でも初期の仏教建築であり、その後の寺院建築に大きな影響を与えているということ。
登録基準(iv)
法隆寺は中国から渡来した仏教建築が日本の文化に適応して、日本独自の建築様式を発展させていったことを示すという点。
登録基準(vi)
聖徳太子による仏教の奨励は、日本における宗教史において重要な段階であったということ。
世界遺産マニアの結論と感想
金堂は本尊が置かれているだけに、法隆寺の中でも重要な場所でした。西院伽藍の中でも最古の建築物であり、その後の寺院建築のモデルとなったもの。古代アジアの傑作である外陣壁画などはアジアのおいても傑作であるという点で評価されています。
ちなみに、内陣にあった飛天の壁画は1949年の火災の時は取り外されていたために、今でも綺麗に残っています。飛天とは仏の周囲を飛行する天人ですが、起源はインドとされ、それがオリエント(現在の中東)へと伝わり、「天使」になったとも。天使と飛天のルーツが一緒というのもなかなか興味深いですね(あくまで通説ではありますが…)。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。