登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (2), (4) |
登録年 | 2015年 |
三池港は「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産の一つ。三池港は三池炭鉱から各地へと輸送するための重要な港でした。ところで、三池港はなぜ世界遺産なのでしょうか?意外と知ってそうで知らない!
ここでは三池港がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、三池港について詳しくなること間違いなし!
三池港とは?

三池は現在の福岡県大牟田市と熊本県荒尾市にまたがるエリアで、江戸時代から炭鉱が存在していました。ここは「三池炭鉱」と呼ばれています。
1908年に炭鉱から西へ20kmほど離れた位置に三池港が完成し、石炭は大型船に乗せて海外へと輸出されました。ここは有明海に面しているために、干潮時には水位が低くなるため、大型船を入れることが難しかったのですが、関門で締め切って内港を設けることで解決しています。これによって1万トン級の船舶が停泊できるようになり、港は現在でも重要港として活躍。
三池港はどんな理由で世界遺産に登録されているの?



三池港が評価されたのが、以下の点。
登録基準(ii)
明治日本の産業革命遺産は、江戸時代から続く封建社会であった日本が19世紀半から西欧の技術によって20世紀初頭まで短期間で世界有数の工業国となり、そのノウハウや技術など、東アジアの工業化において影響を与えたという証拠である点。
登録基準(iv)
日本各地に残る鉄鋼、造船、石炭の産業拠点は、世界の歴史において、西欧諸国以外で初めて近代化に成功し、西欧技術の採用により、地元の技術革新と合わせて日本独自の工業化を反映した産業遺産であったということ。
世界遺産マニアの結論と感想
三池港は炭鉱から運んできた石炭を運搬するための重要な港で、干満の差が激しい有明海において関門を使って水位を調節して内港にするという技術が見られるという点で評価されています。
ちなみに、三池港は現役の港なので、関門の中などは見学できないのですが、港の手前にある展望所で一望することは可能。しかし、基本的に土日祝のみのオープンなので注意ですよ。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。