登録区分 | 自然遺産 |
登録基準 | (10) |
登録年 | 2021年 |
やんばる(沖縄島北部)は「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の構成資産の一つ。沖縄県の北部は「やんばる」と呼ばれていて、ここには絶滅危惧種であるヤンバルクイナが見られます。ところで、沖縄島北部はなぜ世界遺産なのでしょうか?意外と知ってそうで知らない!
ここではやんばる(沖縄島北部)がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、沖縄島北部について詳しくなること間違いなし!
やんばる(沖縄島北部)とは?
沖縄本島でも国頭村、大宜味村、東村に属する北部は自然が多く残るエリアで、北部は昔から「やんばる(山原)」と呼ばれています。世界遺産としては2016年に登録され、合計で172.92平方kmもの敷地を誇る「やんばる国立公園」の山間部が主に登録。沖縄最高峰の与那覇岳(標高503m)や伊湯岳も含む原生林が残るエリアが範囲に含まれています。
敷地内には絶滅危惧種「ヤンバルクイナ」が生息しています。これは沖縄北部だけにしか生息していない、ほとんど飛ぶことができない珍しい鳥類。ヤンバルクイナは1981年に新たなるクイナの仲間として発見され、新種として知れ渡るようになりました。他にも標高300mにあるスジダイの天然林に生息する「オキナワトゲネズミ」もまた絶滅危惧種。
やんばる(沖縄島北部)はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
沖縄島北部が評価されたのが、以下の点。
登録基準(x)
世界でも有数の多様な生態系が見られるエリアで、日本の陸生脊椎動物の約57%が生息し、日本の固有種の44%が暮らしています。特に登録エリアに生息している哺乳類は62%、陸生爬虫類は64%、両生類は86%が固有種であるという貴重なエリア。そして、アマミノクロウサギやイリオモテヤマネコ、オキナワトゲネズミ、ヤンバルクイナなど、固有種であり絶滅危惧種が見られるのも特徴です。
世界遺産マニアの結論と感想
登録エリアはやんばると呼ばれる沖縄北部が中心で、国頭村、大宜味村、東村に属する広大な範囲になっていて、ここにはヤンバルクイナを中心に固有種や絶滅危惧種が多く見られるという点で評価されています。
ちなみに、ヤンバルクイナの発見によって、1980年代の日本はちょっとしたヤンバルクイナ・ブームが起こって、元WBA世界ライトフライ級王者の渡嘉敷勝男選手はそのボクシングスタイルから「ヤンバルクイナ」と呼ばれていたりと、割と知名度の高い鳥でもあります。しかし、なぜか沖縄県の県鳥はヤンバルクイナではなく、ノグチゲラ。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。