登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (2), (4) |
登録年 | 1995年 |
ナポリ王宮は「ナポリ歴史地区」の構成資産の一つ。ここはかつてナポリ王のための王宮が置かれていた場所で「パラッツォ・レアーレ・ディ・ナーポリ」というのが正式名所。ところで、ナポリ王宮はなぜ世界遺産なのでしょうか?
ここではナポリ王宮がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ナポリ王宮について詳しくなること間違いなし!
ナポリ王宮とは?

ナポリの中心部にあるプレビシート広場に面した、かつての宮殿。ここは17世紀にスペイン統治時代に建造されたもので、それ以前はスペイン副王の邸宅があった場所でした。宮殿はナポリ王国(1282〜1816年)と両シチリア王国(1816〜1861年)時代に、フランス出身のブルボン家によって利用されたもの。18世紀には、ナポリから北部にあるカゼルタ宮殿へと王宮が移転したものの、ここは現在まで残されています。
ここはルネサンス期の建築家ドメニコ・フォンターナ(1543〜1607年)によって設計されたものではありますが、改築や増築が繰り返され、現在に至っています。建物の西のファサードには、12世紀以降にナポリを統治した歴代の王の像が並べられているのが特徴的。現在は博物館として、かつての戴冠室などが再現されています。
ナポリ王宮はどんな理由で世界遺産に登録されているの?



ナポリ王宮が評価されたのが、以下の点。
登録基準(ii)
ナポリの文化は、古代からヨーロッパ各都市に影響を与えていて、16〜18世紀まではヨーロッパでも栄えた都市の一つで、芸術や建築などで大いに影響を与えたということ。
登録基準(iv)
中世から18世紀にかけて、ナポリは芸術と建築の中心地であり、それらは王宮や宮殿、教会などにも見られるという点。
世界遺産マニアの結論と感想
ナポリ王宮は、17世紀から利用されていた宮殿であり、芸術と建築の中心地であることから、その美しい装飾が今でも見られるという点で評価されています。
ちなみに、王宮の隣にあるサン・カルロ劇場は1737年にオープンした古い劇場。現役の劇場としてはヨーロッパで最古であり、定期公演は1874〜1875年以外はなんと毎年行われているというほど。その歴史については、どの国の劇場も敵いませんね。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。