富山県の世界遺産「菅沼集落（越中五箇山合掌造り集落）」とは？世界遺産マニアが解説

菅沼集落（すがぬましゅうらく）は「白川郷・五箇山の合掌造り集落」の構成資産の一つ。世界遺産に登録されている合掌造りの中でも家屋の数が最も少ない集落です。ところで、菅沼集落はなぜ世界遺産なのでしょうか？意外と知ってそうで知らない！

ここでは菅沼集落がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、菅沼集落について詳しくなること間違いなし！

菅沼集落（越中五箇山合掌造り集落）とは？

富山県の南砺市に含まれていて、岐阜県の県境に位置する集落。かつて上平村（かみたいらむら）と呼ばれていて、9軒の合掌造りの家屋が世界遺産に登録されています。家屋は江戸時代末期に建造されたのは2軒だけではありますが、大正時代まで合掌造りの建造が続けられました。

菅沼の合掌造り家屋は、同じ五箇山の集落である相倉集落（あいのくらしゅうらく）と同じく、切妻側に入り口があるという「妻入り」の家屋が多いのが特徴。ここはかつて加賀藩の領地であり、山間部にあるために稲作が難しく、収入のために煙硝製造や紙すき、養蚕などが行われ、家屋にはその名残が残っています。

菅沼集落（越中五箇山合掌造り集落）はどんな理由で世界遺産に登録されているの？

菅沼集落が評価されたのが、以下の点。

登録基準（iv）
白川郷・五箇山の合掌造り集落は、環境に適応しながら暮らし続けてきたという優れた伝統的集落であるということ。

登録基準（v）
1950年以降、日本は経済発展によって人々の暮らしが変わりましたが、この地では長い伝統をそのまま続けていて、合掌造り集落は昔からの社会制度をそのまま維持してきたという証拠でもあるという点。

世界遺産マニアの結論と感想

菅沼集落は白川郷に隣接していますが、山々に囲まれた地にあり、合掌造りという古くからの伝統家屋が近代まで残ったという背景もあり、これらは人々が環境に適応しながら暮らしてきた証拠でもあるという点で評価されています。

ちなみに、合集造りの家屋が並ぶエリアの近くには「五箇山合掌の里」があり、囲炉裏の間が付いた合掌造りのコテージをに宿泊できるんですよ。まぁ、あくまでもコテージなので、冷蔵庫や電子レンジ、現代式トイレもあるので、気分だけかもしれませんが…それでも雰囲気は抜群！

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。