沖縄県の世界遺産「玉陵(たまうどぅん)」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(2), (3), (6)
登録年2000年

玉陵は「琉球王国のグスク及び関連遺産」の構成資産の一つ。玉陵は第二尚氏の陵墓であり、琉球王国時代の埋葬の伝統が今でも見られます。ところで、玉陵はなぜ世界遺産なのでしょうか?意外と知ってそうで知らない!

ここでは玉陵がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、玉陵について詳しくなること間違いなし!

目次

玉陵とは?

玉陵
画像素材:shutterstock

首里城の西側に位置する玉陵は、1501年に第二尚氏の三代・尚真王によって建造され、第二尚氏歴代の王が葬られた陵墓。ここは沖縄最大の破風墓で、内部は中室、東室、西室の3つに分かれています。第二次世界大戦時は集中砲火を浴び、東室と西室は破壊されたため、これらは戦後は復元されたもの。

埋葬の方法も当時の葬制に基づいたもので、まず王族の遺体は中室に置かれ、数年経過すると骨は洗骨され、王と王妃、王子は東室、その他の王族は西室に置かれるという独特のスタイル。

玉陵はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

玉陵
画像素材:shutterstock

玉陵が評価されたのが、以下の点。

登録基準(ii)
琉球列島は、数世紀に渡って中国、韓国、東南アジア、そして日本との経済や文化的交流の中心地として発展し、それは現存する建造物によって示されているという点。

登録基準(iii)
琉球王国の文化は、その環境において独自に発展し、繁栄したということ。

登録基準(vi)
斎場御嶽など、琉球王国時代から続く聖地は、現在でも住民たちに自然崇拝や先祖崇拝の場として大切にされているという点。

世界遺産マニアの結論と感想

玉陵は歴代王の陵墓だけあり、その伝統的な埋葬法は琉球王国独自の文化が現在でも見られる場所として評価されています。

ちなみに、玉陵には第二尚氏王統第19代の王であり、最後の王であった尚泰王と、その世子である尚典まで、ここに埋葬されています。その後も尚氏は現在まで存続しているものの、子孫の墓はここにはなく、上野だったり、県内の伊是名村(いぜなそん)だったりとバラバラ。ちなみに、伊是名村は第二尚氏の始祖・尚円王の出身地。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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