登録区分 | 自然遺産 |
登録基準 | (8) |
登録年 | 2000年 |
シチリア島の北岸に浮かぶエオリア諸島は、7つのさまざまなタイプの火山島が並びます。ここは「ブルカノ式噴火」や「ストロンボリ式噴火」といった火山噴火様式のルーツとなった島があり、200年以上に渡って火山の研究対象となっているという点で評価。
ここではエオリア諸島がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、エオリア諸島について詳しくなること間違いなし!
エオリア諸島とは?
シチリア島北部とティレニア海に位置するエオリア諸島は、7つの主要な火山島にて構成されています。エオリアという名は、風の神アイオロス(イタリア語でエオーロ)に由来。ここは260万年間も火山活動により7つの島が形成され、現在でも火山活動が繰り返し発生しています。よって、火山島の形成から活動まで、格好の研究対象となっているのが特徴。
ヴルカーノ島
エオリア諸島の南部に位置する総面積20.98平方kmの島。イタリア語で「火山」という名称がつけられただけに、島では歴史上何回も噴火していて、そのことからマグマを噴出し、溶岩が流出する噴火様式が「ブルカノ式噴火」と名付けられました。
ストロンボリ島
北東部に浮かぶ、12.6平方kmの小島は「地中海の灯台」と名付けられた、標高926mの火山島です。ここは1万3000年ほど前に火山活動が始まったとされていて、比較的穏やかな爆発が発生し、溶岩が火口周辺に流れ出るという噴火が連続して続くことから、このような噴火を「ストロンボリ式噴火」と呼ばれるようになりました。
エオリア諸島はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
エオリア諸島が評価されたのが、以下の点。
登録基準(viii)
各島の火山地形は「ブルカノ式噴火」や「ストロンボリ式噴火」といった用語を生み出し、世界中の研究者による火山研究の基礎になり、現在もデータを提供し続けているという点。
世界遺産マニアの結論と感想
世界中に多くの火山があり、さまざまな噴火様式がありますが、ここは世界でも典型的な噴火スタイルである「ブルカノ式噴火」や「ストロンボリ式噴火」という用語のルーツであり、200年以上にも渡って研究され続けているという点で評価。
ブルカノ式噴火は桜島や浅間山など、割と身近ではありますが、ストロンボリ式噴火は日本ではあまり見かけないもの。日本では小笠原諸島の西之島がこのパターンではありますが、まぁ無人島ですし、観光で訪れることができないですね。ちなみに、西ノ島は世界遺産「小笠原諸島」の構成資産の一つ。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。