ノルウェーの世界遺産「ベルゲンのブリッゲン地区」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(3)
登録年1979年

ノルウェー南西部の海岸沿いに位置する都市ベルゲン。旧市街の倉庫並ぶエリアはブリッゲン地区と呼ばれ、14〜16世紀はハンザ同盟の中継地として栄えました。カラフルな木造の小屋はもともとは在外ハンザ商人の居留地で、何度も火災に遭ったものの、その度に古い区画と建築法を守りながら再建されてきたということが評価に繋がっています。

ここでは、ベルゲンのブリッゲン地区がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ブリッゲン地区について詳しくなること間違いなし!

目次

ベルゲンのブリッゲン地区とは?

ベルゲンのブリッゲン地区
画像素材:shutterstock

ノルウェー西岸にあるホルダラン県の都市ベルゲンは、国内でも第2の規模を誇る大都市。街としては11世紀に建造され、13世紀にドイツのハンザ同盟によって居留地になると、ハンザ同盟の中継地として海上交易で大いに栄えるようになりました。特に干し鱈が名産となり、ここからヨーロッパに多く届けられるように。14〜16世紀は、ノルウェー最大の交易都市となり、ブリッゲン地区にはハンザ商人だけではなく、職人も移り住むようになります。

ベルゲンのブリッゲン地区
画像素材:shutterstock

ブリッゲン地区の特徴である三角屋根のカラフルな家々は何度も火災の被害を受けています。現在の町並みは1702年の火災後のもの。中世の都市構造は維持されたまま、現在は62の建造物が残っています。邸宅の正面は切妻造りになっていて裏側は中庭があり、数件の住宅が共有するような構造に。ハンザ商人は邸宅を倉庫として利用していて、冬は住居としても使用していました。

構成されている主な遺産

ショートシチューエネ

ショートシチューエネ/ベルゲンのブリッゲン地区
画像素材:shutterstock

14世紀にハンザ同盟の会議場として建造され、現在の建物は1702年の火災後のもの。当時は木造住宅内で火を使うことが禁じられていたため、調理も会議場で行われていました。ここはハンザ商人たちの共同財産として使用されていましたが、1872年からは「ハンザ同盟博物館」として公開されています。

聖母マリア聖堂

聖母マリア聖堂/ベルゲンのブリッゲン地区
画像素材:shutterstock

11世紀に造られたベルゲン最古の建造物で、ロマネスク様式で建造されたもの。13世紀に再建され、15世紀にはハンザ同盟の商人によって使用されました。現在は、ゴシック様式などで追加された部分も見ることができます。

ベルゲンのブリッゲン地区はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

ベルゲンのブリッゲン地区
画像素材:shutterstock

ブリッゲン地区が評価されたのが、以下の点。

登録基準(iii)
ベルゲンのブリッゲンは、ハンザ同盟都市としての名残が見られ、港に並ぶ建造物は北欧最大規模だった貿易港だったということを示すという点。

世界遺産マニアの結論と感想

ベルゲンは、ハンザ同盟都市の中でも当時の雰囲気を残す街の一つで、特にブリッゲン地区は彼らが活躍したということを示す建築物や区画などが残っているという点で評価。

ちなみに、ディズニー映画の『アナと雪の女王』と『アナと雪の女王2』の舞台であるアレンデール王国の町並みはベルゲンがモチーフになったとされます。ただベルゲンに城はないので、モチーフにしたのはあくまでも庶民が暮らす町並みでしょうけど。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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