登録区分 | 自然遺産 |
登録基準 | (9),(10) |
登録年 | 2001年 |
セラードとは、ブラジル高原に広がる熱帯草原地帯のこと。ここは何千年もの間、気候が変動する時期でも動植物がここで生息し続け、世界でも稀に見る独自の生態系が見られる地でもあります。
ここではセラード保護地域:ヴェアデイロス平原国立公園とエマス国立公園がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ヴェアデイロス平原国立公園とエマス国立公園について詳しくなること間違いなし!
セラード保護地域:ヴェアデイロス平原国立公園とエマス国立公園とは?
世界遺産としては、ブラジル中央部のゴイアス州にあるヴェアデイロス平原国立公園、そして、マットグロッソ・ド・スル州に位置するエマス国立公園の2つが登録されていて、総面積だと3000平方kmを超える広大な遺産でもあります。ここは世界でも古い岩石形成地帯の一つで「地球最古の平原」とされているほど。セラードが保護されている場所で、何千年もの間、気候変動の時期を含め、多くの希少種や固有種が生息してきました。そのため、独特の生物多様性が見られるという点で評価。
セラードの平原には、350〜400種の維管束植物がみられ、固有種も多く含まれます。他にもオオアルマジロ、タテガミオオカミ、ジャガーなどの大型哺乳類が生息。そして、巨大アリ塚が続くため、絶滅危惧種であるオオアリクイの生息地となっています。他にも走鳥類のレア、蟻塚に巣を作るアリツカゲラ、巣穴を活用するアナホリフクロウなど、貴重な鳥類が多く住むのが特徴。
セラード保護地域:ヴェアデイロス平原国立公園とエマス国立公園はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
ヴェアデイロス平原国立公園とエマス国立公園が評価されたのが、以下の点。
登録基準(ix)
セラード保護地域は標高差があり、栄養分が少ない土壌である上に、乾季と雨季によって草原地帯が移動するため、生物が安定して暮らすことができ、何千年もの間、セラード特有の多様な生態系が維持されてきたという点。
登録基準(x)
セラード保護地域は、地球で最も古い熱帯生態系の一つで、絶滅危惧種の大型哺乳類や固有種の鳥類を含め、ここはセラードで見られる植物は60%、動物は80%が生息し、まだまだ新しい種が発見されているということ。
世界遺産マニアの結論と感想
ここはセラードを保護するエリアではありますが、セラードは標高差があって乾季と雨季で気候も変わり、その気候によって生物が安定して暮らすことができるため、何千年にも渡って固有種や絶滅危惧種も含めて多様な生態系が残されているという点で評価されています。
ちなみに、鳥類のレアは別に存在がレアだから付けられたわけでなく、スペルは「Rhea」でギリシャ神話の大地の女神レアーから由来するそうな。鳥にしては珍しく、ハーレムを築くという習性があり、一夫多妻制なのです。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。