フランスの世界遺産「ブルゴーニュのブドウ畑のクリマ」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(3), (5)
登録年2015年

フランス東部のブルゴーニュ地方は、ワインの一大産地として世界的にも有名。ここには「クリマ」と呼ばれるブドウ畑の区画が無数に並んでいて、それぞれ地質と日照時間、ブドウの品種が異なるという、ドメーヌ(ワイン生産者)によって開発されてきたもの。世界遺産としては、この地方の中心都市のディジョンから南へ広がるコート・ド・ニュイとコート・ド・ボーヌの丘陵地が登録されていて、これらは行政も参加したブドウ栽培とワイン生産を含めて文化的景観となっています。

ここではブルゴーニュのブドウ畑のクリマがなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ブルゴーニュのブドウ畑について詳しくなること間違いなし!

目次

ブルゴーニュのブドウ畑のクリマとは?

ブルゴーニュのブドウ畑のクリマ
画像素材:shutterstock

ブルゴーニュ地方は、ボルドーと並ぶフランスワインの産地で、世界的に有名なワインの銘柄がここで作られることでも知られます。この地の特徴は、ブドウ畑の区画である「クリマ」の存在で、クリマを所有するワイン生産者によってそれぞれ地質と日照時間、ブドウの品種が異なるというもの。ここは石灰岩の土壌が広がっていて、ブドウ栽培はローマ時代に遡りますが、中世以降はベネディクト会とシトー会などの修道会やブルゴーニュ公などにより、ワイン造りが盛んになりました。ピノ・ノワールとシャルドネという世界的に有名なブドウの品種の栽培地として知られます。

世界遺産としては、この地方の中心都市のディジョンから南へ広がるコート・ド・ニュイとコート・ド・ボーヌの丘陵地が登録。ここには1247ものクリマが見られ、これは「AOC(原産地呼称)」という格付けがあり、これらは2000年にわたるワイン生産者の専門知識の蓄積でもあります。クリマはブドウ栽培の伝統とノウハウがあり、区画の多くは小道、石垣、生け垣などで仕切られていて、これらは地質学や土壌学、気候学などとも関連しています。

ブルゴーニュ公爵宮殿/ブルゴーニュのブドウ畑のクリマ
画像素材:shutterstock

この地方の政治、文化、宗教、商業の中心である都市であるディジョンとボーヌはこのクリマのシステムの形成に寄与していて、公国の首都であったディジョンの「ブルゴーニュ公爵宮殿」、「ワインの首都」であるボーヌの「オスピス・ド・ボーヌ(治療院)」、コート・ド・ニュイの「クロ・ド・ヴージョ城」なども合わせて登録されています。

ブルゴーニュのブドウ畑のクリマはどんな理由で世界遺産に登録されているの?

クロ・ド・ヴージョ城/ブルゴーニュのブドウ畑のクリマ
画像素材:shutterstock

ブルゴーニュのブドウ畑が評価されたのが、以下の点。

登録基準(iii)
ブルゴーニュのクリマは、ブドウ畑、ワイン農家の村々、ディジョンとボーヌの街と関連し、ブドウ園の歴史的景観の顕著な例であり、ここではブドウ栽培とワイン造りのノウハウが少なくとも10世紀に渡って蓄積されました。このクリマのシステムはディジョンとボーヌという政治や商業の共同体に推進され、これらの街は科学や技術、商業などの活発な都市であり、クリマは20世紀のAOC法(原産地統制呼称)の確立の際に寄与したという点。

登録基準(v)
ブルゴーニュのクリマは、ブドウの栽培地域の歴史的建造物が見られ、石垣や小道などで区分けし、地質と日照時間、ブドウの品種の多様性を生み出し、人間と自然の相互作用が見られるもの。ディジョンとボーヌに残る建築物は権力者とワイン生産者と密接に関わっていることを証明します。この地は2000年に渡って自然と人間が向き合って作られた、フランスでも有数のブドウ畑が続く地となったということ。

世界遺産マニアの結論と感想

ブルゴーニュは、クリマという独特な区画があることで、それぞれのドメーヌによって、さまざまな味わいに仕上がるという独自のワイン造りの土壌があり、このシステムはディジョンとボーヌという大都市とも密接に関わり、このシステムによって人間と自然との関係が見られる文化的景観が広がっているという点で評価されています。

ちなみに、コート・ド・ニュイで最も有名なワイン畑といえばヴォーヌ=ロマネ村。グラン・クリュ(特級畑)に登録されるブドウ畑で造られるワインは「ロマネ・コンティ」と呼ばれます。しかし、年間約6000本程度しか造られないので、世界一高値で取引されるワインの一つ。よって、「飲むよりも語られることが多いワイン」と呼ばれるほどに貴重なものなので、ワイン好きでも飲むことは滅多にないというのは有名な話。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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