スペインの世界遺産「ガラホナイ国立公園」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分自然遺産
登録基準登録基準:(7), (9)
登録年1986年

アフリカ北西の海岸に浮かぶカナリア諸島。その中の一つにあるゴメラ島のガラホナイ山周辺は国立公園になっていて、その約7割は照葉樹林。ここには500万〜170万年前と同じ種類の月桂樹林など南ヨーロッパからは消えてしまった固有種などが多く生息しています。

ここでは、ガラホナイ国立公園がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ガラホナイ国立公園について詳しくなること間違いなし!

目次

ガラホナイ国立公園とは?

ガラホナイ国立公園
画像素材:shutterstock

スペイン本土があるイベリア半島から南西に約1000kmの距離にあるカナリア諸島。ここは7つの島から構成されますが、その中の1つであるゴメラ島は火山島となっています。温柔な海風を受けるため、島の頭頂部であるガラホナイ山(標高1487m)の周辺は霧が発生し、豊かな照葉樹林(落葉する時期がない森林)を広がっているのが特徴。これらの森林は、6500万〜20万年前までヨーロッパや北アフリカでも生息していたのですが、現在はこの島だけに残っています。

公園に登録されているのは島の約11%。一年を通じて気候が安定していて、多種多様な植物が生息しています。大陸から離れていることもあり、植物相の7割が固有種。500万〜170万年前と同じ種類の月桂樹林などが現在も見られます。

ガラホナイ国立公園はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

ガラホナイ国立公園
画像素材:shutterstock

ガラホナイ国立公園が評価されたのが、以下の点。

登録基準(vii)
ガラホナイ国立公園には、大陸には残っていない、保存状態の良い照葉樹林があるということ。

登録基準(ix)
ガラホナイ国立公園の動植物は、450種の維管束植物が発見され、34種は固有種、無脊髄動物の40〜60%は固有種。ここでは動植物の進化の優れた例が見られるという点。

世界遺産マニアの結論と感想

ガラホナイ国立公園は、大陸から離れたカナリア諸島にあるだけあって、独特の森林や動植物が見られるということ。特にカナリア諸島には、独特に進化した植物が見られますが、ここは一年中気候が安定していることから固有種が多いという点で評価されています。

ちなみに、アメリカ大陸を目指したコロンブスが最後に補給したのが、ゴメラ島。島民は、口笛の音だけでコミュニケーションをする「シルボ」という技を持っており、島民なら口笛だけで会話ができるとか。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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