シエラレオネの世界遺産候補「ゴラ=ティワイ複合地帯」とは?世界遺産マニアが解説

  • URLをコピーしました!
登録区分(暫定リストに記載)自然遺産
登録基準(暫定リストに記載)(9), (10)
申請年(暫定リストに記載)2022年

シエラオネ南東部のゴラ熱帯雨林国立公園とティワイ島野生生物保護区は合わせて「ゴラ=ティワイ複合地帯」として登録されています。ここは氷河で覆われることがなかったことから、古来からの動植物が残り続け、固有種や絶滅危惧種が多く見られる森というのが特徴。

ここではゴラ=ティワイ複合地帯がなぜ世界遺産候補なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ゴラ=ティワイ複合地帯について詳しくなること間違なし!

目次

ゴラ=ティワイ複合地帯とは?

ティワイ島野生生物保護区
画像素材:shutterstock

シエラオネは国土のほとんどがマングローブなどの森林地帯ではありますが、その中でも南東部のゴラ熱帯雨林国立公園と、モア川の中洲であるティワイ島野生生物保護区が合わせて登録されています。ここはこの地方の熱帯雨林の中でも範囲が広く、生物多様性が見られるのが特徴。ここは降水量の平均が2500mmという熱帯気候で、合計で970種の植物が見られ、その中でもこの地方の固有種が599種も生息しています。

ここは少なくとも49種類の大型哺乳類を含む動物たちが暮らしていて、この地方の固有種であり、絶滅危惧種であるコビトカバも生息し、ニシチンパンジーやマルミゾウも見られます。絶滅危惧種であり、絶滅危惧種のハタオリドリ科の鳥類のゴラ・マリンベを含めて、313種の鳥類が暮らし、18種もの絶滅危惧種も生息しているというのが特徴。

ゴラ=ティワイ複合地帯はどんな理由で世界遺産に登録される予定なの?

コビトカバ
画像素材:shutterstock

ゴラ=ティワイ複合地帯が評価されたのが、以下の点。

登録基準(ix)
ゴラ=ティワイは氷河の影響を受けなかったことから、古くから固有種が残されていて、鳥類の保護地としても知られています。ここは生物多様性だけではなく、西アフリカでも固有性も高いというのが特徴であるということ。

登録基準(x)
ゴラ=ティワイは、生物多様性だけではなく、並外れた固有性を保ち、絶滅危惧種も多く暮らしていて、特に霊長類の密度が高く、この地方で見られる「西アカコロブスサル」などは約9000匹暮らしているという点。

世界遺産マニアの結論と感想

ゴラ=ティワイ複合地域は、この地帯が過去に氷河で覆われることがなく、開発もされることがなかったことから、古くからの固有種が暮らせる環境が残っていて、他では見られなくなった絶滅危惧種も見られるという点で評価されています。

ちなみに、チンパンジーは雑食でサルを捕食することもあり、西アカコロブスサルを餌とすることがあります。しかし、サルはエボラ出血熱を感染することもあり、かつて大流行した際はサルを食べたチンパンジーが多く感染したことも。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1200以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

目次