アメリカの世界遺産「ハワイ火山国立公園」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分自然遺産
登録基準(8)
登録年1987年

太平洋に浮かぶハワイ島には、世界で最も活発に活動するキラウエア火山、世界で最大の楯状火山マウナ・ロアがあり、噴火によって絶えず変化する火山地帯が見られます。そして、その影響によって独特の地形や固有種、シダの森などが見られるの特徴。

ここでは、ハワイ火山国立公園がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ハワイ火山国立公園について詳しくなること間違いなし!

目次

ハワイ火山国立公園とは?

キラウエア火山
画像素材:shutterstock

ハワイ火山国立公園は、ハワイ州にあるハワイ島南部の火山地帯を中心とした公園のこと。公園の面積は約325平方km。ここは世界でも最も活発的な火山地帯で、現在でも噴火などが頻繁に起こる場所。そして、ここはハワイの島々の形成の歴史が見られるという点でも貴重です。

この2つの火山は1961年にマウイ島のハレアカラとともに国立公園に指定され、整備されてきました。そして、キラウエア火山は標高がそれほど高くなく、車で火口まで簡単にアクセスできる上に、穏やかな噴火が続いているため「世界一安全な火山」と呼ばれているというのもポイント。

このように穏やかな噴火が起こるものの、マウナ・ロアは標高4169mもあり、低地は熱帯雨林、高山帯になるとツンドラなどが見られ、植物の生態がそれぞれ異なり、ハワイ固有の動植物が見られます。

登録されている主な構成遺産

キラウエア火山

キラウエア火山
画像素材:shutterstock

標高は1247mの活火山でハワイ島を構成する5つの楯状火山の1つ。キラウエアは、ハワイ語で「多く撒き散らす」というような意味を持ち、世界でも最も活発な火山だとされています。ここは60〜30万年前に形成されたとされ、ハワイの活火山の中では比較的新しい山。キラウエア・カルデラという広大なカルデラを持ち、標高1100m近くにあるハレマウマウ火口は、展望台から噴火の様子まで眺めることができます。

ここでいう「噴火」というのは、富士山のように爆発的な噴火ではなく、溶岩流が流れ出る程度で、このような噴火は20世紀だけでも45回発生。よって、噴火中も遠くから眺めることができるという「安全」な火山でもあります。

マウナ・ロア

マウナ・ロア
画像素材:shutterstock

ハワイ語で「長い山」という意味で、標高はハワイ第2位で4169mもあるのですが、世界最大の体積を誇るため、海底部分まで続く緩やかな山になっています。むしろ山というよりも「丘」に近いもの。世界最大の楯状火山でここもキラウエアと同様にハワイ形の噴火が発生する山です。

1984年以降は噴火していないものの、山頂付近にあるマグマ溜まりには現在もマグマが発生しているので、これからも噴火が発生すると考えられています。

ハワイ火山国立公園はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

ハワイ火山国立公園
画像素材:shutterstock

ハワイ火山国立公園が評価されたのが、以下の点。

登録基準(viii)
世界で最も活発な火山地帯であり、ここはハワイの島々の起源なども含めて活火山の変化などが見られるという点で貴重であるということ。

世界遺産マニアの結論と感想

公園内にあるキラウエア火山は、世界で最も頻繁に噴火が起こっている活火山、そして、マウナ・ロアは世界最大の活火山です。この2つの火山は、ハワイ諸島の形成を含め地球の歴史などが見られるという点で評価されています。

ちなみに、ハワイ最高峰は、ハワイ島の北部にあるマウナ・ケア。標高は4205mで、現在は死火山です。日本人からすると、すばる望遠鏡(国立天文台ハワイ観測所すばる望遠鏡)があることでも有名ですね。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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