登録区分 | 自然遺産 |
登録基準 | (10) |
登録年 | 1980年 |
チュニジア北部のイシュケル国立公園は、イシュケル湖と湿地帯で構成される公園。ここは何十万もの渡り鳥の中継地となっていて、フセイン朝(1705~1957年)時代に狩猟地となっていたために自然環境がそのまま保護されてきました。
ここではイシュケル国立公園(イシュケル湖)がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、イシュケル国立公園について詳しくなること間違いなし!
イシュケル国立公園(イシュケル湖)とは?
チュニジア北部の地中海沿いにある広大なイシュケル湖と湿地帯を含めて、126平方kmもの敷地がイシュケル国立公園として登録。ここは淡水湖となっていますが、季節によって水位と塩分が変化するため、アヒルやガチョウ、オオバン(クイナ科の鳥類)などを含めて渡り鳥の中継地となっていて30万羽もの鳥類がここで冬を過ごします。
イシュケル湖はハフス朝(1229〜1574年)時代からベイ(君主の称号)によって保護されてきましたが、18世紀からチュニジアで設立したフセイン王朝の狩猟地となっていたために、開発されることなく、古来からの自然環境がそのまま残されてきました。
危機遺産(危機にさらされている世界遺産)
水源にダムが設立されたため、ここは真水の流入が減少し、植物に塩分が含まれてしまい、渡り鳥の数も減少。1996年に危機遺産に登録されましたが、2006年には解除されています。
イシュケル国立公園(イシュケル湖)はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
イシュケル国立公園が評価されたのが、以下の点。
登録基準(x)
イシュケル国立公園は、毎年冬になると渡り鳥を含め、アヒル、ガチョウ、オオバンなど、最大で30万もの鳥類がここで見られ、絶滅危惧種のカオジロオタテガモやウスユキガモなども生息。そして、生物多様性が見られ、動物は200種以上、植物は500種以上も見られるという点。
世界遺産マニアの結論と感想
イシュケル国立公園は、古くから王族によってほごされてきたため、湖と湿地が太古からそのまま残され、毎年何十万もの渡り鳥の中継地となり、絶滅危惧種である貴重な鳥類が見られるという点で評価されています。
ちなみに、フセイン朝とはいうももの、初代フセイン1世以降にフセインと名乗ったのは2世だけで、ここのベイはほとんどがムハンマドで、なんと8世まで即位。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。