登録区分 | 自然遺産 |
登録基準 | (8) |
登録年 | 2008年 |
カナダ東部に位置するノヴァスコシア半島の海岸の断崖は、石炭紀(約3億5920万年前〜2億9900万年前)の化石が多く出土するエリアで「石炭紀のガラパゴス」と呼ばれるほど。ここは特にペンシルバニア紀(約3億1800万年〜3億300万年前)の地層が非常に多く、最古の爬虫類とされるヒロノマスの化石が発見されたことでも有名です。
ここではジョギンズの化石断崖群がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ジョギンズについて詳しくなること間違いなし!
ジョギンズの化石断崖群とは?
ノヴァスコシア州のジョギンズは石炭の採掘地として知られ、カンバーランド湾の海岸沿いの14.7kmにも続く断崖は、石炭紀の地層が露出していて、当時の生物の化石が多く発見されることから「石炭紀のガラパゴス」と呼ばれます。石炭紀は、昆虫や両生類が繁栄した時代で、ペンシルバニア紀の地層が多く見られ、陸上生物の化石や足跡、熱帯雨林の化石などが発見。
ここからは96属148種もの化石が発見され、これらは自ら離れて生活できるようになった脊椎動物が含まれて、恐竜を含む爬虫類や鳥類、哺乳類などで構成。特に最古の爬虫類の一種ヒロノマスの化石が出土したことで有名で、地球の歴史において重要な段階を示す例であるということで評価されています。
ジョギンズの化石断崖群はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
ジョギンズが評価されたのが、以下の点。
登録基準(viii)
ジョギンズの化石断崖は、石炭紀の陸上生物の最も完全な形の化石が出土し、これらは恐竜を含む爬虫類や鳥類、哺乳類などが見られ、地球の歴史において最も初期の爬虫類の一種であるヒロノマスも発掘。さらに植物や木々の化石があり、当時の森林が広がる環境によって化石が発見されるという環境であったということも分かります。ここは地質学者チャールズ・ライエルとその弟子ダーウィンの研究を通じて地質学や生物の進化の研究において重要な役割を果たしてきたために「石炭紀のガラパゴス」と呼ばれているという点。
世界遺産マニアの結論と感想
ジョギンズの海岸沿いの断崖は、石炭紀の爬虫類や鳥類、哺乳類などの化石が多く出土し、地質学者チャールズ・ライエルとその弟子ダーウィンによって、この地が「石炭紀のガラパゴス」と呼ばれるほどに地質学や生物の進化の研究において重要な役割を果たしてきたという点で評価されています。
ちなみにヒロノムスは学名を「lyelli(ライエリ)」と名付けられていて、これは発見者であるチャールズ・ライエルにちなんだもの。さらには彼はチャールズ・ダーウィンの発想にも大きく影響を与えた偉大なる人物。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。