インドの世界遺産「ケオラデオ国立公園」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分自然遺産
登録基準(10)
登録年1985年

インド北部に位置するケオラデオ国立公園は、沼地となっていて、ここは冬季に約20万もの渡り鳥が訪れ、19世紀にマハラジャによる狩猟地であった場所。現在は絶滅危惧種のソデグロヅルを代表として、多くの時類やサギ類など、約350種を超える鳥類が見られる国立公園となっています。

ここではケオラデオ国立公園がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ケオラデオ国立公園について詳しくなること間違いなし!

目次

ケオラデオ国立公園とは?

ソデグロヅル/ケオラデオ国立公園
画像素材:shutterstock

インド北西部にあるラージャスターン州に位置する都市バラトプルの郊外に広がる国立公園。ここは広大な沼地になっていて、約20万もの水鳥が訪れる越冬地であり、多くの鳥類が生息する「鳥の楽園」とも呼べる場所。18世紀にこの地域のマハラジャ(領主)であったスーラジ・マルが、ここに堤防と水門を作り、川からの水を堰き止め、19世紀には彼らの狩猟地として整備されました。インド独立後も狩猟地であったため自然環境はそのまま保護され、1982年には国立公園に登録。

現在は東西3km、南北10kmといった保護区となっていて、ここにはカモやガチョウ、ペリカン、クイナ科のオオバンなどの大群が冬に飛来するようになり、絶滅危惧種のソデグロヅルが訪れることでも有名で、他にもオオワシやカタシロワシも見られます。ここは繁殖期にはサギ類、トキ類、コウノトリなどさまざまな鳥類が飛来し、約350種を超える鳥類が見られるというのが特徴。

ケオラデオ国立公園はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

ケオラデオ国立公園
画像素材:shutterstock

ケオラデオ国立公園が評価されたのが、以下の点。

登録基準(x)
ケオラデオ国立公園は、渡り鳥にとっては重要な生息地であり、ソデグロヅルを含む絶滅危惧種が見られ、約115種の鳥類が繁殖していて、合計で約350種を超える鳥類が生息。他にもここは42種の猛禽類が見られるという点。

世界遺産マニアの結論と感想

ケオラデオ国立公園は、マハラジャの狩猟地として保護されたため、各地から渡り鳥が越冬する「鳥の楽園」とされるほどに鳥類の多様性が存在し、その中には絶滅危惧種のソデグロヅルが見られ、世界でも数少ない保護区という点で評価されています。

ちなみに、アフガニスタンやパキスタンではツルを狩猟する習慣があるために絶滅危惧種となってしまいました。現在の日本ではツルを狩るという習慣はほぼないですが…実は江戸時代はかなりの高級食材で珍味だったとか。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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