ニカラグアの世界遺産「レオン大聖堂」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(2), (4)
登録年2011年

ニカラグア西部にある大都市レオンには、中米最大級の大聖堂があります。これは1747年から19世紀初頭にかけて、グアテマラの建築家ディエゴ・ホセ・デ・ポレス・エスキベルによって設計されたもの。建築様式としては、バロックから新古典主義へと移行期のもので、芸術家アントニオ・サッリアによる傑作『十字架への道』なども収蔵されています。

ここでは、レオン大聖堂がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、レオン大聖堂について詳しくなること間違いなし!

目次

レオン大聖堂とは?

画像素材:shutterstock

レオンは16世紀に築かれた町ではありますが、17世紀には近くにあるモモトンボという火山の噴火によって町は破壊され、町を丸ごと現在の位置に移転させたという歴史を持ちます。その後、一時は首都になったこともあるというほど、ニカラグアにとっては重要な都市になりました。

大聖堂は、グアテマラの建築家ディエゴ・ホセ・デ・ポレス・エスキベルによって1747年から19世紀初頭にかけて建設。スペイン風のレイアウトとニカラグアの建築法を融合しています。建築様式としては、バロックから新古典主義へと移行する時期のもの。首都アンティグア・グアテマラの建築様式も見られ、しばしば「アンティグア・グアテマラ・バロック様式」と呼ばれます。地震が多い土地ということもあって、横幅が広く、太い塔などを持つのが特徴。

内観はシンプルな構造になっているものの、フランドル派の祭壇画があり、芸術家アントニオ・サッリアによる傑作『十字架への道』なども収蔵されています。

レオン大聖堂はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

画像素材:shutterstock

レオン大聖堂が評価されたのが、以下の点。

登録基準(ii)
大聖堂は地震の多い土地のため、耐震性などを考慮したニカラグアの建築技術と華麗なスペインの建築技術とを見事に融合して作られたということ。

登録基準(iv)
建築家は中米出身ということもあり、大聖堂は中米独自のキリスト教の解釈によって建設されたものであるという点。

世界遺産マニアの結論と感想

ニカラグアという土地柄もあって、耐震性を考えるニカラグアの建築様式と美しいスペインの建築様式をフュージョンして作られたもの。建物からは中米のキリスト教の概念も表れており、そこも評価されています。

ちなみに、旧レオンを徹底的に破壊したモモトンボはニカラグアの象徴的な火山で、日本でいえば富士山的な存在として人気だそうです。確かに、いくら噴火しても富士山に恨みを持つ人っていないですしね…。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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