登録区分(暫定リストに記載) | 文化遺産 |
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登録基準(暫定リストに記載) | (2), (3), (4) |
申請年(暫定リストに記載) | 2021年 |
インドの南西部に広がる沿岸部や内陸部には、17世紀にマラーター王国の指導者シヴァージー(1627〜1680年)によって築かれたり、整備された要塞が多く点在します。これらは自然の地形を活かした軍事的景観であり、ムガル帝国や西洋諸国と戦うためのゲリラ戦術を展開できた優れた建造物でした。
ここではインドのマラータ軍事景観がなぜ世界遺産候補なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、インドのマラータ軍事景観について詳しくなること間違なし!
インドのマラーター軍事景観とは?
西インドに位置するマハーラーシュトラ州は、西側の沿岸部は渓谷や丘陵地帯が広がっていて、東側にはデカン高原が広がっています。ここは古くから多くの王朝が興亡するほどにインド史においては重要な地であり、マラーター王国(1674〜1849年)においては北側から侵略してきたムガル帝国などと戦ってきたという歴史があります。
マラーター王国の創始者であるシヴァージーは、彼の出身カーストであり、勇猛な戦士を多く輩出したマラーターの居住地である、インドの南西海岸に広がるコンカン地方を征服していき、多くの要塞を築きました。特にマラーター王国の首都であったラーイガドにある城塞や、彼が築いた要塞なども多く登録されています。他にも山岳部や島などに築かれた要塞を含めて14もの資産で構成。
インドのマラーター軍事景観はどんな理由で世界遺産に登録される予定なの?
インドのマラーター軍事景観が評価されたのが、以下の点。
登録基準(ii)
マハーラーシュトラ州の砦は、丘陵地帯と海岸を最大に活用したマラーターたちの思想を繁栄したもので、丘の上に寺院や宮殿、住居などが並ぶインドの軍事建築の優れた例でもあるという点。
登録基準(iii)
14の要塞は、インドの中世の歴史を記録するものであり、マラーターの勇敢さや思想、文化などが繁栄されたもので、インド北部の伝統建築を融合させた独特の建造物であるということ。
登録基準(iv)
マラーターたちによる寄りでは、伝統的な居住地であり、その土地利用、インドの文化を代表するもの。ここは5世紀に渡って人間が自然環境を最大限に利用し、彼らが暮らすための土地でもありました。その軍事施設は美しいだけでなく、地形を防衛システムとして利用した文化的景観でもあるという点。
世界遺産マニアの結論と感想
マハーラーシュトラ州は丘陵地帯や沿岸部などさまざまな環境が広がっていて、その地形を利用した14もの要塞は、インドの他の地方の伝統を融合させた、マラーターたちの文化が見られるという点で評価されています。
ちなみに、シヴァージーは宗教によって人民を区別せず、善政を行ったことから、今でもインドにおいて人気があり、インドのムンバイに212mもの像が建設予定で、これは世界最大の像になる予定。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。