ドイツの世界遺産「マウルブロン修道院の建造物群」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(2), (4)
登録年1993年

ドイツ南西部のあるマウルブロンには、12〜16世紀に発展したドイツ最古のシトー会の修道院があります。16世紀に神学校となり、作家のヘルマン・ヘッセもここで学んだことでも有名。13世紀にゴシック様式が加えられたことにより、この修道院は北欧や中欧のゴシック建築に大きく影響を与えました。

ここではマウルブロン修道院の建造物群がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、マウルブロン修道院について詳しくなること間違なし!

目次

マウルブロン修道院の建造物群とは?

画像素材:shutterstock

バーデン=ヴュルテンベルク州のザルツァハ渓谷に位置するマウルブロンは、中世ヨーロッパで拡大していた修道会の一派、シトー会の修道院があります。ここは1147年に設立され、シトー会は祈りや瞑想などを厳密に守ることから、当初は装飾がなく、聖堂は三廊式で縦に長いラテン十字架型のロマネスク様式の修道院でした。

修道院は12〜16世紀にかけて発展。13世紀にゴシック様式が加えられたことにより、北欧や中欧のゴシック建築の拡大に大きく影響を与えました。16世紀の宗教改革が発生すると、プロテスタントに接収され、神学校となります。その後は別棟も築かれ、現在残る建物はほとんどが16世紀以降のものではありますが、これらは中世の建物の遺構を使用したもの。

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実はシトー修道会は、水力工学の分野で秀でていて、貯水池や水路、排水溝など、川を利用して作られ、魚の養殖や農地の灌漑に使用されていました。

ノーベル文学賞作家のヘルマン・ヘッセは14歳の時にここに入学するも半年で脱走したというエピソードは有名。ちなみにここでの体験が有名な小説『車輪の下』の元ネタになっていると考えられています。

マウルブロン修道院の建造物群はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

画像素材:shutterstock

マウルブロン修道院が評価されたのが、以下の点。

登録基準(ii)
マルブロン修道院でゴシック様式が採用されたことにより、北欧と中欧に多くのゴシック様式の建造物を普及させるきっかけになったということ。

登録基準(iv)
マルブロン修道院と関連施設は、特に灌漑用水路、貯水池、排水路など、水力工学が見られ、ヨーロッパで残るシトー会の建造物でも保存状態が最も良いもの。

世界遺産マニアの結論と感想

マルブロン修道院はヨーロッパでも広く普及したシトー会の修道院だけあって、彼らの得意分野であった水力工学が見られ、さらにゴシック様式を早い段階で導入したことから、北欧と中欧のゴシック建築の先駆けになったという点で評価。

ちなみに、ヘッセの作品には『車輪の下』以外にも、おそらくマルブロン修道院をモチーフにされた団体が登場しているので、ここでの体験は詩人になりたかった彼の人生をいろいろな意味で刺激を与えてしまった様子。しかし、小説家としては有名ではあるものの、結果的に夢であった詩人にもなれたので良かったとはいえますかね?

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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