登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (1), (2) |
登録年 | 2018年 |
ドイツの中央部にある都市・ナウムブルクにある大聖堂は、11世紀から建造が始まり、ロマネスク様式からゴシック様式の転換期が見られるもの。内部に残る、美しい聖歌隊席と創設者の彫像は「ナウムブルクのマイスター」という人物の傑作として有名です。
ここではナウムブルク大聖堂がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ナウムブルク大聖堂について詳しくなること間違いなし!
ナウムブルク大聖堂とは?
ナウムブルクはドイツの北東部にあるザクセン=アンハルト州の南部にある都市で、古くから交易で盛んな地でした。大聖堂は、もともと神聖ローマ帝国初代皇帝のオットー大帝が11世紀にここに司教座を置いたことが起源ではありますが、現在の建造物は13世紀に改築されたものがほとんど。ここはロマネスク様式からゴシック様式の転換期が見られる建造物で、中世の芸術と建築技術が見られるというのが特徴。
内部の聖歌隊席と12もの寄進者たちの等身大の彫像は「ナウムブルクのマイスター」という名前が残されていない無名の彫刻家の傑作が並びます。特に、13世紀に大聖堂の改築のスポンサーになった辺境伯エッケハルトと妃ウタの像は完成度が高くて有名。
ナウムブルク大聖堂はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
ナウムブルク大聖堂が評価されたのが、以下の点。
登録基準(i)
ナウムブルク大聖堂は、聖歌隊席や寄進者達の彫像など「ナウムブルクのマイスター」の傑作が並び、ここは建築や彫刻、ステンドグラスが統合された完璧な作品であるという点。
登録基準(ii)
ナウムブルク大聖堂にある「ナウムブルクのマイスター」の作品は、13世紀後半の建築と彫刻における技術革新であり、これらは時代の先取りをしたもの。この建築技術はフランス北東部からライン川の中流域を通り、神聖ローマ帝国(現ドイツ)から南ヨーロッパにまで伝えられ、中世のヨーロッパの文化交流を示すということ。
世界遺産マニアの結論と感想
ナウムブルク大聖堂は、13世紀後半に建造された「ナウムブルクのマイスター」の作品で有名で、ここは当時の最先端の建築技術が見られ、それは西ヨーロッパから南ヨーロッパまで伝えられていくものであったという点で評価されています。
ちなみに、ここは古くから伝説がいくつか残っていて、それによると、大聖堂の2つの尖塔は一つは親方が作り、一つは弟子が作ったのですが、弟子のほうが見事であったので親方は嫉妬して彼を突き落としてしまい、親方は釜で茹で殺しになったとか。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。