登録区分 | 自然遺産 |
登録基準 | (7),(10) |
登録年 | 2011年 |
オーストラリアの西海岸にあるニンガルー・コーストは、近海岩礁としては世界最長の岩礁であり、海岸部にはカルスト地形が広がっています。ここはジンベエザメの回遊域として知られ、ウミガメの生息地としても有名。北部のケープレンジ半島には鳥類や爬虫類などの固有種も生息しています。
ここではニンガルー・コーストがなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ニンガルー・コーストについて詳しくなること間違いなし!
ニンガルー・コーストとは?
ニンガルー・コーストは、東インド洋に面したオーストラリアの西海岸にあり、海洋部分と陸地をあわせて7050平方kmにも及ぶ広大な地域が登録されています。沿岸には260kmと近海岩礁としては世界最長の岩礁が続き、ラグーンやサンゴ礁、大陸棚などにはさまざまな海洋生物が生息。陸地はカルスト地形が広がっていて、地下には鍾乳洞を含む洞窟や水路が広がっているのが特徴です。登録エリア北部のケープレンジ半島は乾燥地域で、貴重な鳥類や爬虫類が多く生息。
沿岸部は絶滅危惧種のジンベエザメが300〜500匹も訪れるという回遊域となっています。特にニンガルー・コーストの岩礁には、海生哺乳類や爬虫類、魚類などが多く生息し、ウミガメの生息域としても有名。
ニンガルー・コーストはどんな理由で世界遺産に登録されているの?
ニンガルー・コーストが評価されたのが、以下の点。
登録基準(vii)
ニンガルー・コーストは、手つかずの海岸と乾燥地帯が続く沿岸部で構成され、大量にサンゴが産卵し、プランクトンの栄養素が高くなる時期もあり、絶滅危惧種のジンベエザメの世界最大の回遊域になっているという点。
登録基準(x)
ニンガルー・コーストには、300以上のサンゴ、700種以上の魚類、約650種の軟体動物、約600種の甲殻類など、生物多様性が見られ、海岸では1万を超えるウミガメの産卵が見られるほどにウミガメの数も豊富。沿岸部の地下洞窟ではオースラリアで最大の洞窟の動物相が見られ、乾燥地帯では爬虫類や維管束植物の種が多いということ。
世界遺産マニアの結論と感想
ニンガルー・コーストは、沿岸の岩礁としては世界最長。ここには魚類やサンゴ領などの多様性が見られ、絶滅危惧種のジンベエザメの最大の回遊域であり、ウミガメの貴重な生息地でもあるという点で評価されています。そして、陸地ではケープレンジ半島など、爬虫類や維管束植物などの固有種が生息するほどに多様性が見られるというのもポイント。
ちなみに、ジンベエザメは世界で一番大きな魚類ではありますが、クジラ以外では世界で最も大きな海の生き物。それだけクジラが大きいということにもなりますが…。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。