登録区分 | 自然遺産、危機遺産 1997年〜 |
登録基準 | (10) |
登録年 | 1996年 |
オカピは世界三大珍獣にも数えられる、ちょっと変わった動物。コンゴ民主共和国北東にあるイトゥリの森の一部には保護区があり、野生のオカピが5000頭が生息しているとされています。他にも多くの固有種や絶滅危惧種も生息しており、アフリカ先住民のピグミー(ムブティ族)も住んでいることでも有名。
ここでは、オカピ野生生物保護区がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、オカピ野生生物保護区について詳しくなること間違いなし!
オカピ野生生物保護区とは?
スーダンやウガンダの国境の近く、コンゴ民主共和国の北東部にあるイトゥリの森の約5分の1が保護区として世界遺産に登録されています。保護区の名前にもなっているオカピが多く見られ、全世界で生息しているオカピの約6分の1が生息。
他にも17種の霊長類を含む101種の哺乳類と376種の鳥類が生息し、アフリカゴールデンキャットもこの地に住んでいます。さらにチンパンジーも約7500匹と、アフリカのチンパンジーの保護区の中で最も多い生息数を誇ることでも有名。
オカピ
見た目は馬に見えますが、実はキリンの仲間。ウガンダの総督であったヘンリー・ジョンストンが20世紀初頭に発見したのですが、最初はヘンリーもウマ族の新種として発表したほど。成体の体重は200〜300gでお尻と四肢にシマウマの模様が入っていることが特徴。
実はオカピはキリンの先祖に近い動物であり、森で暮らしていたために、首を長くする必要がなかったことからウマのような姿のまま進化したと考えられています。
危機遺産
保護区は焼畑農業による森林破壊や密猟などに悩まされていました。さらに政情不安のため、ほぼ区内では戦闘も発生しており、スタッフも撤退。そのため、1997年には危険遺産リストに加えられました。
オカピ野生生物保護区はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
オカピ野生生物保護区が評価されたのが、以下の点。
登録基準(x)
保護区には、絶滅危惧種であるオカピは約5000匹も生息していると推測されていますが、絶滅の危機に瀕している霊長類や鳥類も生息しているという点。
世界遺産マニアの結論と感想
「オカピ」と名前が付くので、もちろん世界最大級のオカピの生息地ではあるのですが、それだけでなく、絶滅危惧種や固有種も多く生息しているのが評価のポイント。ただ危機遺産にもなっているので、治安を維持しつつ、エコツーリズムなどをして観光収入で運営していけるよう検討しているそうです。
ちなみに、オカピ属とウマ属の見分け方は蹄。オカピの蹄は2つに分かれており、ウマは蹄が一つしかないので、同じ種ではないことが分かるんですよ。そして、オカピの雄には角があるというのも明白な違いですね。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。