デンマークの世界遺産「シェラン島北部のパル・フォルス式狩猟の景観」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(2), (4)
登録年2015年

デンマーク東部のシェラン島の北部は、17世紀〜18世紀後半にデンマーク王や王室によって猟犬を利用した騎乗狩猟(パル・フォルス式狩猟)が行われていた場所。ここには狩猟場として、格子状に広がった道路や番号の付いた石柱や柵、狩猟小屋など、バロック様式の造園様式が採用された景観が広がっています。

ここではシェラン島北部のパル・フォルス式狩猟の景観がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、シェラン島北部の狩猟景観について詳しくなること間違いなし!

目次

シェラン島北部のパル・フォルス式狩猟の景観とは?

シェラン島北部のパル・フォルス式狩猟の景観
画像素材:shutterstock

首都コペンハーゲンのあるシェラン島はバルト海に面していて、島の北部にはデンマーク王と王室が利用していた狩猟用の森と公園が残っています。登録されたのは、ストア・ディアヘーヴェとグリブスコウの狩猟用の森と、イェーヤスボー樹林の狩猟用公園。これらは17世紀〜18世紀後半に築かれ、ここではパル・フォルス式狩猟という猟犬を使用した騎乗狩猟が行われていました。

シェラン島北部は16世紀からデンマーク王のために狩猟場が整備されていて、17世紀のフランスでパル・フォルス式狩猟を経験した国王クリスチャン5世が帰国後、イェーヤスボー樹林に城を築き、さらに整備していきました。ここには森に格子状に細分化された道を設置し、番号の付いた石柱や柵、石垣など、バロック様式の造園様式をモデルにした、王族による狩猟を目的とした景観が広がっていきました。そして、美しい狩猟場はデンマーク王室の「絶対王政」を象徴でも有ったのです。

シェラン島北部のパル・フォルス式狩猟の景観はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

シェラン島北部のパル・フォルス式狩猟の景観
画像素材:shutterstock

シェラン島北部の狩猟景観が評価されたのが、以下の点。

登録基準(ii)
シェラン島北部の狩猟場は、デンマーク王がパル・フォルス式狩猟を楽しむために建造されたもので、ヨーロッパで流行したバロック様式の価値交換が狩猟場にも影響していたということを証明するという点。

登録基準(iv)
シェラン島北部の狩猟場は、フランスやドイツの狩猟場を参考にした格子状の設計がされていて、これは17世紀後半にヨーロッパの絶対王政の君主たちによって確立された景観設計の重要な段階を示しているということ。

世界遺産マニアの結論と感想

シェラン島北部には、デンマーク王によって西ヨーロッパで確立したバロック様式の造園様式の設計をもとに築かれた狩猟場があり、それらはバロック様式がフランスやドイツだけでなく、デンマークにおいても確立されていたということを示すという点で評価されています。

ちなみに、当時のデンマーク王家はオルデンブルク家となっていて、実は彼らの子孫は現在まで続く、ヨーロッパの各地の王家のルーツとなっています。例えば、前イギリス女王のエリザベス2世の夫であるエディンバラ公フィリップは、グリュックスブルク家にルーツがあり、これもオルデンブルク家の支流の一つ。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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