登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (4) |
登録年 | 1994年 |
フィンランド中西部のペダヤヴェシにある古い教会は、18世紀に築かれた伝統的な木造建築。19世紀に外壁は横に組む、壁は校倉造り、屋根は魚の鱗のように木片が並ぶといった寄棟造りとなり、現在の形になりました。ここはスカンナビア半島東部の伝統が見られ、独特の鐘楼なども特徴的。
ここではペタヤヴェシの古い教会がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ペタヤヴェシの古い教会について詳しくなること間違いなし!
ペタヤヴェシの古い教会とは?
首都ヘルシンキから北へ約300km。森と湖に囲まれた小さなペタヤヴェシ村には、18世後半に建造された、地元の棟梁ヤーコ・レッパネンによるギリシャ十字形の伝統的な教会があります。そして、19世紀前半になると、彼の孫であるエルッキ・レッパネンによって、今でも教会の西側に残っている鐘楼が加えられました。
それまでは小さい礼拝堂でありましたが、外壁は木材を横に組んで壁にする「校倉造り」にされ、屋根は魚の鱗のように木片が並ぶという「寄棟造り」になり、現在見られる教会の形になりました。ここはルネサンスやバロック、ゴシック様式と西ヨーロッパの建築等式と、フィンランド特有の丸太造りの伝統が組み合わさったもの。そして、地元の職人や芸術家によって築かれた説教壇も独特。ここは松の木を使用された、北欧の教会建築の傑出した例となっています。
1879年に湖の反対側に新しい教会が建造され、古い教会が使用されなくなりましたが、1920年代に建築的価値が見直され、また修復されて現在まで保存されています。
ペタヤヴェシの古い教会はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
ペタヤヴェシの古い教会が評価されたのが、以下の点。
登録基準(iv)
ペタヤヴェシの古い教会は、北欧の伝統的な木造教会の傑出した例であるという点。
世界遺産マニアの結論と感想
湖畔に建つ小さな教会ではありますが、西ヨーロッパの建築要素やフィンランド独自の丸太造りの伝統が交差した、北欧の伝統的な木造建築の傑作であるという点で評価されています。
ちなみに、近隣の都市ユバスキュラは、イッタラ社のガラス器をデザインしたことで有名なアルヴァ・アールトが少年時代を過ごしたことで有名で、彼の名のついた美術館もあります。ちなみに彼は偉大すぎて、首都ヘルシンキには彼の名前が付けられたアールト大学まであります。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。