ポルトガルの世界遺産「ピコ島のブドウ畑文化の景観」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(3),(5)
登録年2004年

ピコ島は首都リスボンから西へ約1500kmの距離にあるアゾレス諸島の中でも2番目に大きさの火山島。15世紀にポルトガル人入植者が建造したブドウ畑が残っていて、作物を風や海水守るために直線の石垣が築かれ、19世紀に建造された領主の邸宅やワインセラー、教会などが現在でも見られます。

ここではピコ島のブドウ畑文化の景観がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ピコ島のブドウ畑について詳しくなること間違いなし!

目次

ピコ島のブドウ畑文化の景観とは?

ピコ島のブドウ畑文化の景観
画像素材:shutterstock

大西洋に浮かぶアゾレス諸島の中でも中央部に位置するのがピコ島。この島はアゾレス諸島でも2番目に大きな島で、ぶどうの栽培とワイン作りで有名。15世紀にポルトガルからの入植者によってぶどう畑が作られ、19世紀にピークになり、徐々に減少したものの、今でも伝統的な技法でワインの生産が行われています。

世界遺産として登録されているのは、島の北西海岸沿い。ここには、風や海水から保護するために海岸から内陸に向かって直線状の石壁が整然として並び、何千もの小さな区画が形成されています。これらは現在もワイン畑として利用されていて、領主の邸宅やワインセラー、伝統的な家屋、教会、井戸、港など、広大なワインに関連する景観は何世代にも渡って地元の農家によって築かれてきた景観でもあります。

ピコ島のブドウ畑文化の景観はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

ピコ島のブドウ畑文化の景観
画像素材:shutterstock

ピコ島のブドウ畑が評価されたのが、以下の点。

登録基準(iii)
ピコ島の景観は、15世紀にここに住み始めた入植者によって継続されてきた、火山島ならではのブドウ栽培を反映したものであるということ。

登録基準(v)
石造りの壁に囲まれたぶどう畑が織りなす景観は、何世代にも渡るワイン農家による持続可能な生活を示すものであるという点。

世界遺産マニアの結論と感想

大西洋に浮かぶピコ島は、現在でもワインの産地で、15世紀からポルトガル人入植者が利用している石壁が残っていて、他にもワインセラーから領主の邸宅、ぶどう作りに欠かせない井戸、ワインを運ぶ港など、ワインにまつわる景観が見られるという点で評価されています。

ちなみにピコ島から約15kmほど北に位置するサンジョルジェ島はチーズの名産地で、「サン・ジョルジュ」と呼ばれます。ワインとも相性抜群なので、アゾレス諸島のグルメなら、ワインはピコ島でチーズはサンジョルジェ島という組み合わせがおすすめ。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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