カンボジアの世界遺産「プレアヴィヒア寺院」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(1)
登録年2008年

プレアヴィヒア寺院は、高さ625メートルの高台にある、クメール語で「神聖な寺院」の意味を持つ寺院。他に例を見ない、ユニークな仏教寺院でクメール建築の傑作ともいえるでしょう。

ここでは、プレアヴィヒア寺院がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、 プレアヴィヒア寺院について詳しくなること間違なし!

目次

プレアヴィヒア寺院とは?その歴史は?

画像素材:shutterstock

カンボジアとタイの国境にある高原の端に位置するプレアヴィヒア寺院。もともとはクメール王朝時代にはシヴァ神を祀る寺院として建設されました。クメール王朝の寺院建築の中では珍しく東向きではなく、南北に沿って作られており、長さ800mの敷地の南側に寺院があります。

現在見られる寺院は、11世紀の前半に改築されたもの。プレアヴィヒア寺院の歴史は複雑で、寺院そのものが設立されたのは9世紀にさかのぼり、当時はヒンドゥー教の寺院でした。その後、仏教寺院となったことも。首都であるアンコールから遠くにあったことから、綺麗に残ったという事情もあります。寺院は高台にあるため、北から南に延びる参道には5つの楼門があり、楼門の美しいレリーフも傑作。

プレアヴィヒア寺院はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

画像素材:shutterstock

プレアヴィヒア寺院が評価されたのが、以下の点。

登録基準(i)
クメール建築の傑作として最大評価。しかし、敷地内の一部がタイ側であるとも考えられているため、他の登録基準は認められず、登録基準(i)だけの登録となってしまいました。

プレアヴィヒア寺院を巡る帰属問題

実はこの地は、1904年に国境線画定条約を結び、カンボジア領とされましたが、1949年以降ずっとタイが実効支配していました。そこで、1962年にハーグの国際司法裁判所によりカンボジア領であると認められたものの、一部の領土は未解決のままでした。

2008年の世界遺産登録の際はカンボジアのみの登録だったため、また衝突が起こり、2013年にはハーグの国際司法裁判所にて寺院はカンボジア領と認められて沈静化。しかし、領土については判決にも名言されておらず、帰属問題はまだ未解決です。よって、登録基準(i)のまま終わっているのもこの領土問題が原因となっています。

世界遺産マニアの結論と感想

登録基準(i)だけで登録されている遺跡は、世界でも数件しかないので、人類の傑作とも呼べる遺跡ではあります。実は、プレアヴィヒア寺院は世界遺産に登録される前は、「すごく美しい遺跡だけど、行くのが難しい」という伝説の遺跡でした。よくガイドブックでも紹介されるものの「危険です!」と書かれており、旅人憧れの遺跡であったのです。

しかし、世界遺産になったことで以前よりかは行きやすくなり、広く知り渡るようになってきました。もちろん、タイ側にも言いたいことはあるとは思いますが、遺跡としての価値は両国も認めるところだと思うので、お互いが納得いく形で解決してほしいものですね。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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