登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (3), (4) |
登録年 | 2000年 |
ニカラグア南西部の中心都市レオンの東には、16世紀に建造されたアメリカ大陸でも最も古いスペインの植民都市の一つ、レオン・ビエホがあります。現在は廃墟となっていますが、スペイン帝国の社会経済構造が見られるものとして重要なもの。
ここではレオン・ビエホ遺跡群がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、レオン・ビエホについて詳しくなること間違いなし!
レオン・ビエホ遺跡群とは?
首都マナグアから北西へ68kmの位置にあり、広大なマナグア湖の西端に位置するレオン・ビエホは、モモトボ火山のすぐに位置する遺跡。ここはニカラグアの創始者であるフランシスコ・エルナンデス・デ・コルドバによって1524年に設立されたものの、1578年にモモトンボ火山が噴火すると、都市は部分的に破壊。1610年の地震に耐えた建築物もすべて崩壊してしまいました。その後、西へ30kmほどの距離に新都市が建設され、これが現在のレオン県の県庁所在地でもあるレオンと呼ばれている都市。
遺跡は1968年に工事中にラ・メルセー教会堂跡が発見され、ここはレオン・ビエホ(古いレオン)と名付けられました。17もの植民地時代の建築物の遺構が残っていて、大聖堂や教会、修道院、鋳造所、軍事施設などの跡が見られます。都市として利用された期間も短かかったため、16世紀当時のスペイン帝国の社会構造が見られ、南北アメリカ大陸に存在したスペインの最初期の植民都市の計画が分かるというもの。よって、建築素材も新天地で試行錯誤していた様子も。
レオン・ビエホ遺跡群はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
レオン・ビエホが評価されたのが、以下の点。
登録基準(iii)
廃墟となったレオン・ビエホは、スペインの植民地時代の最初期の入植地の様子を伝えるものであるという点。
登録基準(iv)
レオン・ビエホは、ヨーロッパの建築様式と都市計画の概念が新大陸において採用された、初期のスペイン人の居留地の跡が保存されているということ。
世界遺産マニアの結論と感想
レオン・ビエホは、16世紀に建造されたスペインの初期の植民都市だったのですが、火山と地震によって破壊された後、そのまま再建されることがなかったため、ここは当時の都市の構造や暮らしなどが残っているという点で評価されています。
ちなみに、現在のレオンは18世紀に建造され、低くて太い塔が建造されるなど、地震対策がバッチリされました。それが反映された大聖堂は「レオン大聖堂」として、地震のバロックとして世界遺産にもなっています。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。