ザンビア・ジンバブエの世界遺産「ヴィクトリアの滝(モシ・オ・トゥニャ)」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分自然遺産
登録基準(7),(8)
登録年1989年

ヴィクトリアの滝(モシ・オ・トゥニャ)は、ザンビアとジンバブエの国境をまたぐ、幅2km以上のザンベジ川から流れ出る大滝。玄武岩の侵食によって形成された峡谷を通って流れ落ちる、最大落差108mの大瀑布は世界最大級の規模を誇ります。

ここでは、ヴィクトリアの滝(モシ・オ・トゥニャ)がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ヴィクトリアの滝について詳しくなること間違なし!

目次

ヴィクトリアの滝(モシ・オ・トゥニャ)とは?

画像素材:shutterstock

一般的には、この滝の名称は「ヴィクトリアの滝」ではありますが、これは探検家リヴィングストンが19世紀に発見した時に命名したもの。現地ではもともとモシ・オワ・トゥーニャ(雷鳴のする水煙)と呼ばれていました。ジンバブエにおいては「ヴィクトリアの滝(ヴィクトリア・フォールズ)」となっていますが、隣のザンビアにおいては「モーシ・オワ・トゥーニャ」という名で呼ばれており、世界遺産では両方の名称を併記しています。

登録エリアとしては、ザンビア側のモシ・オ・トゥニャ国立公園、ジンバブエ側のビクトリアフォールズ国立公園とザンベジ国立公園の3つで構成されています。

滝が形成されたのは約250万年前。ザベンジ川が土地の隆起によって流れを変えたことによって、玄武岩の大地が削れ、水の重みに耐えることができなくなり、このような地形が生まれたとされます。滝の幅は約1.7km、平均水深は100m、最大落差は108m。この地域は11月から3月下旬までが雨季となっていて、雨季になると毎分5億リットルも流れるようになり、巨大な滝から空に向かって水煙が出現します。なんと、この水煙は50km先から眺めることができるほど。

画像素材:shutterstock

滝は8つの峡谷を流れ、最初の峡谷がヴィクトリアの滝となっており、「First Gorge」と呼ばれています。それぞれの峡谷には名前が付けられており、どれも垂直に切り立ったもので高さは平均120m。周囲はタイタハヤブサやカザノワシなどの絶滅危惧種に登録されている鳥類の生息地にもなっています。

実は滝の周囲には、旧石器時代から新石器時代の石器などが多く発見されています。もともとはさまざまな民族がこの地を訪れており、バツワナ人とマコロロ人が「雷鳴のする水煙」と呼び、19世紀中期になると探検家リヴィングストンがこの地を発見し、ここを「ヴィクトリアの滝」と命名しました。

20世紀初頭になると、現在のジンバブエ側にヴィクトリアフォールズという町が造られ、南アフリカのケープタウンから鉄道も開通。観光地としてヨーロッパでも知られることになります。

ヴィクトリアの滝(モシ・オ・トゥニャ)はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

画像素材:shutterstock

ヴィクトリアの滝が評価されたのが、以下の点。

登録基準(vii)
世界最大級の瀑布が作り出す景観はもちろん、絶滅危惧種の鳥類の繁殖地としても評価が高いという点。

登録基準(viii)
侵食によって形成された滝は、現在も少しずつ上流へと移動していくという世界でも珍しい地形となっているということ。

世界遺産マニアの結論と感想

ヴィクトリアの滝は世界最大級の滝ではありますが、その景観だけでなく、絶滅危惧種の鳥類が生息する地であり、侵食によって現在も上流へと滝の位置が移動するというユニークな地形が評価されています。

その景色は見るものを圧倒しますが、実際にヴィクトリアの滝の規模は“世界一”ではなく、幅ではイグアスの滝(約2700m)で、落差はエンジェルフォール(約978m)に負けてしまっています。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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