ルーマニアの世界遺産「マラムレシュの木造聖堂群」とは?世界遺産マニアが解説

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登録区分文化遺産
登録基準(4)
登録年1999年

ルーマニア北西部・マラムレシュ地方には多くの木道聖堂が残っています。これらは18〜19世紀に建造され、トンガリ帽子のような屋根を持ち、釘を一つも使わずに作り上げるという、職人の高い技術力が見られるもの。特に優れた8つの聖堂が世界遺産に登録されています。

ここではマラムレシュの木造聖堂群がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、マラムレシュの木造聖堂群について詳しくなること間違なし!

目次

マラムレシュの木造聖堂群とは?

画像素材:shutterstock

マラムレシュは、ルーマニア北西部に広がるトランシルヴァニア地方でも最も北部に位置していて、ウクライナとの国境沿いに広がるエリア。ここは古くからゴシック様式の木造聖堂の伝統建築が残っている地方で、木造聖堂は現在40近くが現存しますが、その中でも18〜19世紀に建造された優れた8つの聖堂が登録。これは山岳地帯で発展した、人々が自然との交流をしながら過ごしてきたという文化的景観を示すもの。

木造聖堂の特徴としては、敷石がなく、釘を一つも使わずにナラやマツの一枚板のみで造られているという点。そして、西側にトンガリ屋根のような大きな鐘楼が付随しています。内部はシンプルな祭壇が多いですが、柱などに太陽や鋼の彫刻が刻まれていて、聖書を題材にしたイコン(聖像画)が多く置かれているのが一般的。

ブルサナ村の木造教会(生神女進殿聖堂)

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ブルサナは、ウクライナとの国境近くにあり、2つの村で構成されています。村の北部にある教会は、1720年に建造。内部はバロック様式の壁画が施されていて、イコンなどが多く置かれています。周囲には神父の住居も併設されている複合施設であるという点も特徴。

マラムレシュの木造聖堂群はどんな理由で世界遺産に登録されているの?

画像素材:shutterstock

マラムレシュの木造聖堂群が評価されたのが、以下の点。

登録基準(iv)
マラムレシュの木造聖堂は、このエリアで発展した木造建築の伝統に、東方正教会の宗教観とゴシック建築様式の交流から誕生した優れた建築技術であり、職人の高度な建築技術を示すというもの。

世界遺産マニアの結論と感想

マラムレシュには多くの木造聖堂が残りますが、これらはこのエリアで普及したルーマニア正教会に西ヨーロッパから伝わったゴシック様式などが組み合わさって生まれたもの。しかも、一つも釘を使わずに板版だけで作る、職人の技術とデザイン力が評価されたものです。

マラムレシュは、ルーマニア領ではあるものの、周りはハンガリー、スロヴァキア、ウクライナと多くの国々と国境を接する上に、どれも中心部から遠く、地理的に孤立してきました。そのため、開発があまりされず、ここに住む人々の伝統的暮らしは現在でも維持されているし、絶滅危惧種のヨーロッパバイソンやウシ科のシャモアなども生息していたというほどに自然豊かな地です。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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