ベラルーシは東ヨーロッパにある内陸国で、国土のほとんどが森林や農地、牧場に囲まれた国。名門貴族のラジヴィウ家が築いた城があり、絶滅危惧種のヨーロッパバイソンが暮らす森など、さまざまな遺産がありますが、世界遺産はいくつあるでしょうか?
ここでは、ベラルーシの世界遺産を世界遺産マニアが一覧にして分かりやすく解説。それぞれの遺産を簡潔に解説していきましょう。
ビャウォヴィエジャの森(ポーランドと共同)
ポーランドとベラルーシの国境にまたがる大きな森林地帯で、ヨーロッパでも最大級の原生林。1979年にはポーランド側だけが登録され、1992年にベラルーシ側も含めて登録されました。ここは手付かずの森となっていて、中には樹齢300年の樹木があるというほど。
広大な森は、アカシカ、イノシシ、オオカミなどが住み、個体数が少なくなっているヨーロッパバイソンが生息することでも有名。
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ミール地方の城と関連建物群
ミールは、ベラルーシ西部のフロドナ州カレリーチにあるのどかな村。村の名を有名にしているのは、華麗なミール城の存在です。この城は15世紀に建設され、当時はゴシック様式でしたが、やがてルネサンス様式やバロック様式などの要素が加えられていきました。
その後、城は放棄・破壊されたものの、19世紀末には修復され、当時の姿を現在に残しています。現在は博物館となっていて、甲冑や調度品などが展示。
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ネスヴィジにあるラジヴィウ家の建築的・居住的・文化的複合体
ベラルーシ中央部のネスヴィジは、かつてポーランド・リトアニア共和国の領地であった場所。ここは名門貴族であったラジヴィウ家の本拠地があり、16世紀に城を所有するとヨーロッパ各地から建築家、芸術家、職人をここに招待しました。その影響もあり、20世紀までこの地は科学、芸術、工芸、建築など、各分野で発展した文化都市に。
彼らの邸宅であったネスヴィジ城と周囲の教会は、中央ヨーロッパとロシアの建築の原点となりました。
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シュトルーヴェの測地弧(9カ国と共同)
デンマーク生まれの天文学者フリードリッヒ・フォン・シュトルーベは、エストニア(当時はロシア領)のタルトゥで天文学を学び、1816年から1855年にかけて三角測量を使用し、彼が研究をしていたタルトゥ天文台を含む、ヨーロッパ各地に測地点を置いて、地球の大きさと形について調査しました。
測地点は、北はハンメルフェスト(ノルウェー)から南はスタラ・ネクラシウカ(ウクライナ)まで2820km以上もの距離に265箇所も配置されました。ベラルーシには5箇所残っています。
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世界遺産マニアの結論と感想
ベラルーシの世界遺産としては2件ではありますが、隣国と面した構成資産も数えると4件登録されています。森の中に残る美しい城から貴重な動物が暮らす森まで幅広いジャンルの遺産があるのが魅力です!ぜひディープに楽しんでくださいね。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。