世界遺産に登録されているフランスの遺跡はいくつある?それぞれを一覧にして世界遺産マニアが解説

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フランスは先史時代から人々が暮らす地で、教科書でおなじみのラスコー洞窟などが発見されたことでも有名ですね。やがてガリアと呼ばれるようになり、ローマ帝国の支配を受けると多くの都市が築かれたため、今でもローマ時代の遺構が街中に残る街も!

そんな歴史溢れるフランスで世界遺産として登録されている遺跡はいくつあるでしょうか?ここでは世界遺産に登録された遺跡を世界遺産マニアが一覧にして分かりやすく解説していきましょう。

目次

ヴェゼール渓谷の先史的景観と装飾洞窟群

ヴェゼール渓谷の先史的景観と装飾洞窟群
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ヴェゼール渓谷は、フランス南西部・ドルドーニュ県のレゼイジ=ドゥ=タイヤック=シルイユからモンティニャックまで広がる約40kmほどのエリアを指し、ここには先史時代の147の遺跡と25の装飾された洞窟が点在。

特に1940年に発見されたラスコー洞窟の壁画が有名。これらは狩猟の様子が生き生きと描かれていて、先史時代の芸術品とも呼べるもの。

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ショーヴェ=ポン・ダルク洞窟とも呼ばれるアルデシュ県ポン・ダルクの装飾洞窟

ショーヴェ=ポン・ダルク洞窟とも呼ばれるアルデシュ県ポン・ダルクの装飾洞窟
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フランス南西部のアルデシュ県にあるヴァロン=ポン=ダルクという小さな村から東へ約5km。石灰岩で形成された高原の地下には洞窟があり、ここにはオーリニャック期(紀元前4万3000〜2万8000年)に描かれた壁画が発見されたことで有名。

1000を超える壁画には、おもに動物をモチーフにしたものが描かれ、ヨーロッパでは絶滅した動物なども見られます。

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アルルのローマ遺跡とロマネスク様式建造物群

アルルのローマ遺跡とロマネスク様式建造物群
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フランス南部のプロヴァンス地方のアルルは紀元前2世紀に共和制ローマによって支配されるようになると、ローヌ川の河口に位置することから、ローマの商業の拠点となりました。旧市街の東部にある円形闘技場はアルルのシンボル的存在で、かつては2万人以上は収容できたとされています。

ここはローマ皇帝コンスタンティヌス1世が愛した地であり、キリスト教世界において重要な都市になりました。

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ポン・デュ・ガール(ローマ水道橋)

ポン・デュ・ガール(ローマ水道橋)
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フランス南部・ガール県のガール川にかかる橋で、古代ローマ時代に建造されたもの。ここはユゼスという水源地からネマウスス(現在のニーム)へと水を運ぶために築かれた約50kmもの長さがある水路の一部で、世界遺産として登録されているのは、約275mの水道橋の部分。1世紀に古代ローマの政治家であったアグリッパが建造を命令して築かれました。

橋は3層のアーチで構成された優美なデザインで、ローマの建築家によって築かれた高度な建築技術が今も見られます。

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オランジュのローマ劇場とその周辺及び「凱旋門」

オランジュのローマ劇場とその周辺及び「凱旋門」
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フランス南東部プロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域圏にあるオランジュは人口3万人の小さな町。ここは古代ローマ時代から存在し、町には1世紀に初代皇帝アウグストゥスが建造したローマ劇場が今でも現存。

さらに町の北部に残る凱旋門のレリーフには当時この地に暮らしていたガリア人が鎖で繋がられたデザインもあり、これはローマ帝国によってこの地が征服されたことを示すレリーフでもあります。

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ニームのメゾン・カレ

ニームのメゾン・カレ
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フランス南部のニームはガール県の県庁所在地であり、古代ローマ時代からの歴史を誇る都市。もともとはローマ人の村にあった泉「ネマウスス」という名前が起源とされ、紀元前1世紀には既にローマ帝国の植民都市でありました。

メゾン・カレは紀元前1世紀建造の神殿であり、教会や会議場などに転用されつつも、現代まで改修されながら保存されている貴重な建造物でもあります。

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リヨン歴史地区

リヨン歴史地区
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都市圏としてはフランス第2の人口を誇るリヨン。ソーヌ川とローヌ川の合流地点にあるリヨンの旧市街は、西のフルヴィエールの丘からソーヌ川を挟んでクロワ・ルースの丘の間に築かれた都市を指します。

街としての起源は紀元前1世紀に遡り、ヨーロッパの政治、文化、経済の発展に需要な役割を果たしてきました。フルヴィエールの丘には、ローマが支配した時代、1万人もの人々を収容できるローマ劇場が築かれ、ここはフランスでも最大規模のローマ劇場でもあります。

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アルプス山脈周辺の先史時代の杭上住居群(スイス・イタリア・ドイツ・オーストリア・スロベニアと共同)

アルプス山脈周辺の先史時代の杭上住居群
画像素材:CC-BY-SA 3.0(Wikimedeia Commmons)

ヨーロッパのアルプス山脈周辺の6ヶ国には、紀元前5000〜500年の先史時代に湖や河川、湿地帯に杭上住居跡が111箇所も残り、これらは水没していたために保存状態が非常に良好。新石器時代から青銅器時代の人々の生活が見られる遺跡となっています。

フランスでは、南東部のスイス国境近くに11箇所が登録されています。

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タプタプアテア

タプタプアテア
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ライアテア島は、フランス領ポリネシアのソシエテ諸島に含まれる島。リゾート地で有名なタヒチ島に次ぐ規模を持つ島で、タヒチ島からも近い距離にあります。神話ではポリネシア人発祥の地とされていて、タプタプアテアは政治と宗教の中心地として崇められていました。

ここはマラエと呼ばれる祭祀場があり、戦いと豊穣の神であるオロ神を祀っていて、神と祖先と出会える聖地とされるもの。登録されているのはマラエだけでなく、周囲のラグーンや渓谷などで構成される文化的景観でもあります。

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世界遺産マニアの結論と感想

フランスの遺跡といえば、ラスコー洞窟で有名ですが、他にもショーヴェ=ポン・ダルク洞窟など、先史時代の芸術が見られる洞窟が充実。そして、フランス南部にはローマ遺跡が残る街もいくつかあり、古代のロマンに浸れること間違いなし!ぜひディープに楽しんでくださいね。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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