リヒテンシュタインは、スイスとオーストリアの間にある小さな国で、タックスヘイブンのミニ国家として知られます。観光地としてはあまり有名ではないものの…世界遺産はあるでしょうか?
ここでは、リヒテンシュタインの世界遺産はあるのか?世界遺産マニアが分かりやすく解説していきましょう。
リヒテンシュタインに世界遺産は存在しない?

リヒテンシュタインは、スイスとオーストリアの間に位置する小さな国で、面積は160平方kmしかなく、人口は4万人弱程度。日本でいえば小豆島くらいの大きさでもあります。現在はリヒテンシュタイン家の当主によって治められている立憲民主国で、リヒテンシュタイン公国の元首が暮らす、12世紀建造というファドーツ城は官邸として利用されています。
しかし、ファドーツ城を含め、国内の古い建造物は世界遺産としては登録されていません。これはなぜでしょうか?



実は世界遺産に登録するには、世界遺産条約の締約国の政府が世界遺産センター(世界遺産委員会事務局)の協力を受けながら世界遺産候補である「暫定リスト」を作成する必要があるのです。つまり、暫定リストに掲載されていない遺産は、世界遺産に推薦することはできません。そして、リヒテンシュタインはそもそも世界遺産条約を結んでいないため、世界遺産が登録できないというのが実情。
リヒテンシュタインには世界遺産がないが、チェコにはリヒテンシュタイン公爵に関連する城が登録されている



リヒテンシュタイン公爵家は現在のドイツ出身の有力貴族で、リヒテンシュタイン公国だけでなく、かつては東欧各地に領土を持っていました。12世紀にチェコ南東部のレドニツェを得ると、14世紀末にはその南に位置するヴァルチツェも獲得。
彼らはこの地で居城や離宮を所有していましたが、第二次世界大戦後は東欧にあった土地は多くが各国政府に奪われてしまったために、ここも没収されてしまったもの。
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世界遺産マニアの結論と感想
残念ながリヒテンシュタイン国内は世界遺産がありません。しかし、それは現段階の話。国内にはファドーツ城や大聖堂など、歴史ある建築物もあるので、これから世界遺産条約を締約するかもしれません。気長に待ちましょう!
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。