北欧とは、一般的にはデンマーク、スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、アイスランドの5カ国を示すことが多いもの。ヨーロッパでも北側に位置していて、豊かな自然が広がっているのが特徴である一方、極寒の地で長年暮らしてきた人類の知恵も見られます。さまざまな遺産がありますが、世界遺産はいくつあるでしょうか?
ここでは、北欧の世界遺産を世界遺産マニアが一覧にして分かりやすく解説。それぞれの遺産を簡潔に解説していきましょう。
デンマーク/11件
デンマークは、北欧の中でも最も南に位置する国で、近年ではクリーンエネルギーの活用が進んでいるということでも有名ですね。そして、自治地域であるものの、グリーンランドもデンマークに含まれているため、文化と自然ともにさまざまな遺産が登録されているのが特徴。
■登録されている世界遺産
イェリング墳墓群、ルーン文字石碑群と教会/1994年登録
ロスキレ大聖堂/1995年登録
クロンボー城/2000年登録
イルリサット・アイスフィヨルド/2004年登録
ワッデン海(オランダ・ドイツと共同)/2009年登録
ステウンス・クリント/2014年登録
モラヴィア教会の入植地/2015年登録
シェラン島北部のパル・フォルス式狩猟の景観/2015年登録
グリーンランドのグヤダー:氷冠縁辺部における古代スカンジナビア人とイヌイットの農業景観/2017年登録
アーシヴィスイト=ニピサット、氷と海の間のイヌイットの狩場/2018年登録
ヴァイキング時代の円形要塞群/2023年登録
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スウェーデン/15件
スウェーデンは、スカンジナビア半島の東側に位置する国で、ノーベル賞の授与式が行われるということでも有名。地下資源も豊富なため、意外にも産業遺産も多く、かつての繁栄した様子が現在も見られます。そして、スウェーデン王家ゆかりのドロットニングホルム宮殿は観光地としても人気。
■登録されている世界遺産
ドロットニングホルムの王領地/1991年登録
ビルカとホーヴゴーデン/1993年登録
エンゲルスバーリ製鉄所/1993年登録
ターヌムの岩絵群/1994年登録
スコーグスシルコゴーデンの森林墓地/1994年登録
ハンザ同盟都市ヴィスビュー/1995年登録
ルレオのガンメルスタードの教会街/1996年登録
ラポニア地域/1996年登録
カールスクルーナの軍港/1998年登録
エーランド島南部の農業景観/2000年登録
ヘーガ・クステン(ハイ・コースト)とクヴァルケン群島(スウェーデンと共同)/2000年登録
ファールンの大銅山地域/2001年登録
ヴァールベリのグリメトン無線局/2004年登録
シュトルーヴェの測地弧(ほかヨーロッパ9ヶ国と共同)/2005年登録
ヘルシングランドの装飾農家群/2012年登録
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ノルウェー/8件
スカンジナビア半島の西側に位置するノルウェーは、フィヨルドと山岳氷河が多く、古くから漁業や海上交易などが盛んでした。ノルウェーというと美しいフィヨルドの景観で有名ですね。その他にも産業遺産や先史時代の岩絵など、その種類も豊富!
■登録されている世界遺産
ウルネスの木造教会/1979年登録
ベルゲンのブリッゲン地区/1979年登録
レーロースの鉱山街とその周辺/1980年登録
アルタの岩絵/1985年登録
ヴェーガ群島/2004年登録
シュトルーヴェの測地弧(ほかヨーロッパ9ヶ国と共同)/2005年登録
西ノルウェーフィヨルド群 – ガイランゲルフィヨルドとネーロイフィヨルド/2005年登録
リューカン=ノトデンの産業遺産/2015年登録
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フィンランド/8件
フィンランドといえば、北欧でも最も東に位置し、国土の86%を森林が占めるという「森の国」。ムーミンの故郷でも有名ですね。フィンランドの世界遺産は、それほど多くはないものの、古代遺跡から産業遺産まで豊富で、北欧独自の暮らしがよく分かる遺産が並んでいます。
■登録されている世界遺産
ラウマ旧市街/1991年登録
スオメンリンナの要塞/1991年登録
ペタヤヴェシの古い教会/1991年登録
ヴェルラ砕木・板紙工場/1996年登録
サンマルラハデンマキの青銅器時代の石塚群/1996年登録
ヘーガ・クステン(ハイ・コースト)とクヴァルケン群島(スウェーデンと共同)/2000年登録
シュトルーヴェの測地弧(ほかヨーロッパ9ヶ国と共同)/1991年登録
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アイスランド/3件
グリーンランドの南方に位置するアイスランドは「アイスランド」という名前だけでにヨーロッパでも最北の地にある国家。火山で形成された領土のために、世界遺産も火山にまつわるものがたくさん。地球の歴史が垣間見られるというの特徴です。
■登録されている世界遺産
シンクヴェトリル国立公園/2004年登録
スルツェイ島/2008年登録
ヴァトナヨークトル国立公園-火と氷の絶えず変化する自然/2019年登録
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世界遺産マニアの結論と感想
北欧はスカンジナビア半島全体が含まれるだけあって、世界遺産の数も膨大。日本人としてイメージするのはフィヨルドではありますが、それだけでなく、古くからこの地で暮らした人々の遺跡やその知識が見られる景観など、北欧ならではの遺産が多いのが特徴。ぜひディープに楽しんでみてくださいね!
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。