山梨県の世界遺産の数はいくつある?それぞれを一覧にして世界遺産マニアが解説

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山梨県は日本最高峰の富士山だけでなく、八ヶ岳や南アルプスなど、山に囲まれたエリア。河口湖や山中湖などは避暑地として人気のスポットです。山梨の世界遺産というと富士山のイメージがありますが、その数はいくつあるでしょうか?

ここでは、山梨県の世界遺産を世界遺産マニアが一覧にして分かりやすく解説。それぞれの遺産を簡潔に解説していきましょう。

目次

富士山-信仰の対象と芸術の源泉

富士山地域/富士吉田市・富士河口湖町・鳴沢村・身延町

富士山の山頂から富士吉田市、富士河口湖町、鳴沢村、身延町に至るエリアが範囲内で、神社や湖、登山道などを含めて世界遺産に登録されています。

北口本宮冨士浅間神社/富士吉田市

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富士吉田市にあり、吉田口登山道の起点でもある神社。ここは日本武尊(やまとたける)によって大鳥居が建てられたという伝承があり、8世紀には神殿が存在したとされます。現在の本殿は1615年に建立されたもので、その後も18世紀に富士講の指導者であった村上光清によって、幣殿や拝殿などが建造され、周囲には恩師の宿坊が並ぶようになり、巡礼者が多く集まりました。

豪華絢爛な本殿は、一間社入母屋造りとなっていて、檜皮葺屋根を持つもの。

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西湖/富士河口湖町

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富士五湖でも中央に位置し、面積は2.1平方kmと4番目の広さ。富士山の火山活動によって生まれた堰止湖(せきとめこ)で、かつては西側の本栖湖と繋がっていましたが、800年の噴火によって本栖湖と分かれ、貞観大噴火(864〜866年)によって、現在の精進湖と分断されてしまいました。現在もこの3つの湖は地下で繋がっていると考えられています。

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本栖湖/富士河口湖町・身延町

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富士五湖でも最も西側に位置し、面積は4.7平方kmと3番目の広さではありますが、最大水深121.6mと最も深いのが特徴。平安時代初期までは「剗の海(せのうみ)」と呼ばれる広大な湖でしたが、800年の噴火によって西湖と分かれてしまい、現在の本栖湖が誕生しました

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河口浅間神社/富士河口湖町

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富士河口湖町にある浅間神社の一つ。河口湖の北東に位置する神社で、創建は865年と古くから存在しています。ここは登拝が大衆化した時代に御師の集落として発展するも、富士吉田の発展によって衰退していきました。現在の本殿は1607年に徳川家康の家臣であった谷村藩領主の鳥居成次(なりつぐ)によって再建されたもの。

唐破風の向拝を備えていて、社殿の近くには樹齢1200年を越える七本のスギがあり、神木として祀られています。

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冨士御室浅間神社/富士河口湖町

画像素材:写真AC

富士河口湖町にある浅間神社の一つ。河口湖の南方に位置する神社で、699年創建と富士山の山中にある神社としては最古のもの。かつての本宮は吉田口登山道の二合目に存在していましたが、958年に現在の河口湖の南側へと移転し、ここを里宮(さとみや)としました。

現在の社殿は1889年に再建。本宮本殿は1612年に谷村藩領主の鳥居成次(なりつぐ)によって建造された入母屋造りの優雅な建造物で、1973年に里宮に移転されたもの。

御師住宅(旧外川家住宅と小佐野家住宅)/富士吉田市

画像素材:Sakaori(Wikimedeia Commmons)

「御師(おし)」とは、特定の社寺の信者たちのための宿泊所で、食事の用意だけでなく、参拝の案内まで行う神職のこと。特に富士講では、登山の世話を行うということもあり、非常に重要な役割をもっていました。

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山中湖/山中湖村

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富士五湖でも最も東側に位置し、面積は6.77平方kmと最大の面積を持つもの。延暦大噴火(800〜802年)の際に溶岩によって川をせき止められ、現在の山中湖が形成。ここは相模川の源流ともなっています。

湖面に逆さ富士が綺麗に映ることから、展望スポットとして人気で、リゾートホテルなどの宿泊施設やレストラン、公園、研究所などが湖畔に多く点在。最大水深は13.3mと非常に浅く、冬は氷結することからワカサギの穴釣りができることでも有名です。

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河口湖/富士河口湖町

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富士五湖でも最も北側に位置し、面積は5.48平方kmと2番目の広さではありますが、最大水深は14.6mと最大。ここは9世紀に溶岩流によって、西側に位置していた剗の海(せのかわ、現在の本栖湖と西湖)が排水する形で水が溜まり、現在の河口湖が形成されていきます。ここは流れ出る川がないタイプの湖のため、古くから洪水に悩まされ、用水路の開発が進められてきました。

ここは早くに観光開発され、平成には温泉を掘削して、富士河口湖温泉郷が作られ、ホテルや旅館、飲食店、お土産屋が並ぶエリアでもあります。

忍野八海(おしのはっかい)/忍野村

画像素材:写真AC

山中湖の北西に位置する忍野村にある8か所の湧泉(ゆうすい)は「忍野八海」と呼ばれます。ここは富士山や周辺の杓子山・石割山の伏流水が水源となり、透明な地下水が湧き出て形成されたとされました。もともとは霊場であり、富士講で訪れた人々が8つの湧水を巡る「八海巡り」をしていたことから、「八海」と呼ばれています。

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船津胎内樹型と吉田胎内樹型/富士吉田市

画像素材:写真AC

富士スバルラインの入口付近にある溶岩洞で、国の天然記念物にも登録。樹木を取り込んだ複雑な構造の洞窟であるために、女性の胎内に例えられ、17世紀に長谷川角行によって発見されました。「船津胎内樹型」は浅間耐震の化身として、木花開耶姫が祀られていて、安産祈願の対象となり、富士講の巡礼の場所となっています。

「吉田胎内樹型」は、937年の噴火によって形成され、内部は非公開ですが、吉田胎内祭やツアーなどで訪れることは可能。

世界遺産マニアの結論と感想

山梨県の世界遺産としては1件ではありますが、構成資産として数えると17箇所も登録されています。富士山はあくまでも文化遺産ではあるのですが、富士山の登山道から神社、湖まで幅広いジャンルの遺産があるのが魅力です!ぜひディープに楽しんでくださいね。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

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この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

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