登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (3) |
登録年 | 1995年 |
サン・アグスティン考古公園は、コロンビア南西部の山岳地帯に位置する18世紀に発見された遺跡。ここには小神殿や墳墓、合計で400もの石像が並んでいて、特に石像は神や動物、空想上のものがモチーフで5世紀ころから建造されたとされています。これらは宗教的なモニュメントであると考えられますが、詳しいことはまだ不明。
ここではサン・アグスティン考古公園がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、サン・アグスティン考古公園について詳しくなること間違いなし!
サン・アグスティン考古公園とは?
コロンビア南西部のウイラ県にあるサン・アグスティン考古公園は、アンデス山脈の中腹に位置する遺跡で、3つのエリアで構成されています。遺跡は18世紀にスペイン人宣教師に発見され、先コロンブス期に築かれた石の彫像、墳墓、小神殿などが見られるというのが特徴。遺跡は3つの川が交差する地で、紀元前500年にも遡る建造物が発見されるほどに古いもの。5〜8世紀ころに石彫を含めた現在の建造物が築かれ始めたと考えられています。
儀式用の場所は集落の中心にあり、ここは道によって墳墓同士が接続されています。墳墓には石棺や石柱があり、そして、神や神官、戦士、蛇、ワニ、トカゲ、空想上の生物を象った石像が合計で400も並ぶのが特徴。中には4〜5mにも達するものがある一方、個人の従者のようなものも見られ、それぞれの役割はさまざまである様子。ここは巡礼と先祖崇拝の土地と考えられていて、墳墓の大きさや装飾も異なっていたりと、アメリカ大陸でも最も初期の階層社会が見られるものの、不明な点が多いというのが現状。
サン・アグスティン考古公園はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
サン・アグスティン考古公園が評価されたのが、以下の点。
登録基準(iii)
サン・アグスティン考古公園は、記念碑的な埋葬施設とそれに関連した石彫の彫像が並んでいて、これらはアンデス山脈北部の先コロンブス期に繁栄した文化と芸術などが見られ、南米北部の社会構造と彼らの世界観を石と土で表現しているという点。
世界遺産マニアの結論と感想
サン・アグスティン考古公園は、墳墓や神殿、そして、数多くの石彫が見られ、これらはアンデス山脈北部で発展した先コロンブス期の文化や芸術が見られ、当時暮らしていた人々の社会と世界観を示しているという点で評価されています。
ちなみに、16世紀ころからエルドラード(黄金郷)の伝説がスペイン人の間に流行していて、実際にコロンビアの奥地では金箔を塗って儀式を行うという風習がありました。それがどうやら「黄金卿がある」という話へと発展したらしく、それを追い求める連中によってこの遺跡も荒らされてしまったという事情もあります。とはいえ、今でも発見されていないだけで、もしかしたらここに黄金卿があったかもしれませんけどね。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。