ウズベキスタンは中央アジアの中でも最も人口の多い国。綿花で有名な成長著しい国でもあります。古くからシルクロードで栄えたため、オアシス都市が多く点在し、当時の町並みが今も残っています。特にサマルカンドやブハラ、ヒヴァなどが有名。
ここでは、ウズベキスタンの世界遺産を世界遺産マニアが一覧にして分かりやすく解説。それぞれの遺産を簡潔に解説していきましょう。
目次
サマルカンド‐文化交差路
ウズベキスタンの中央部、ゼラフシャン川の渓谷にあるオアシス都市であるサマルカンドは、2000年以上の歴史を持ち、シルクロードで栄えた、文明の交差地であった場所。
現在の建造物は広大な帝国を築いたティムール(1336〜1405年)によって14〜15世紀に築かれたもの。ティムールが青色を好んだことから「サマルカンド・ブルー」とも呼ばれています。
詳細はこちら↓
ブハラ歴史地区
ブハラはウズベキスタン南部にあるブハラ州の州都であり、シルクロードの要衝地として2000年以上もの歴史を誇る町。ここには9〜17世紀にかけて建造されたイスラム建築が残り、保存状態は良好です。
中世に築かれた中央アジアのオアシス都市がそのまま残っていて、中央アジア最古のイスラム建築であるイスマイール廟など、歴史的な町並みが現在でも見られます。
詳細はこちら↓
イチャン・カラ(ヒヴァ)
ヒヴァのイチャン・カラは、ウズベキスタン南西部のホラズム地方のアムダリヤ川の南に位置し、キャラバンが砂漠を越えてイランに向かう前に立ち寄るオアシス都市でした。
イチャン・カラとは、現地では「内城」という意味。城壁内に残るモスク、霊廟、神学校、宮殿などが世界遺産に登録されています。ミナレットもいくつか点在し、特に「イスラーム・ホジャ・ミナレット」は高さ45mのミナレットで118もの階段があり、現在は展望台まで登ることも可能。
詳細はこちら↓
シャフリサブス歴史地区
ウズベキスタン南東部にあるシャフリサブスは、かつてはキシュ(「心休まる場所」という意味)と呼ばれ、シルクロードで繁栄した都市。2000年以上の歴史を持ち、この地方の中心都市でした。
ここは14世紀末に中央アジアとイランにかけての大帝国・ティムール朝(1370〜1507年)を築いたティムールの生まれ故郷(正確には近郊の村)としても有名。しかし、街は16世紀に破壊されてしまい、現在の旧市街は一部の建造物や遺構が残るだけ。
詳細はこちら↓
西天山(カザフスタン・キルギスも含む)
天山山脈は中国西部からカザフスタン、キルギス、ウズベキスタンまで広がる世界最大の山脈。その西側に位置するエリアには数多くの自然保護区があり、ウズベキスタンは2つの保護区が世界遺産に登録されています。
植物に関しては、地球上で広く栽培されている果物の野生種が多く、ユキヒョウやエジプトハゲワシ、セーカーハヤブサなどの絶滅危惧種が生息。
詳細はこちら↓
シルクロード : ザラフシャン・カラクム回廊(タジキスタン・トルクメニスタンと共同)
シルクロードにおいて、現在の中国の西端に位置する平均標高5000mのパミール高原から西側へと抜けるルートは、ルートがいくつも分岐。その中でも現在のタジキスタン〜ウズベキスタン〜トルクメニスタンを経由して、イラン方面へと抜けるのが「ザラフシャン・カラクム回廊」です。
ここは紀元前2世紀から紀元16世紀まで交易で栄え、回廊沿いの遺跡には当時の人々の暮らしや文化交流が分かり、シルクロードを通じて文化や宗教が往来していたという証拠でもあります。
詳細はこちら↓
寒冬のトゥラン砂漠群(カザフスタン・トルクメニスタンと共同)
トゥラン砂漠とは、カスピ海東部から東側にある中央アジアの砂漠の集合体としていて、北はカザフスタン、東側はウズベキスタン、南はトルクメニスタンの領地に点在しています。
ここは温帯であるにもかかわらず、極寒の冬を迎える砂漠地帯。厳しい環境の中でも動物や植物が暮らしていて、他の地域では見られない固有種や絶滅危惧種も多く見られるのが特徴です。
詳細はこちら↓
世界遺産マニアの結論と感想
ウズベキスタンは、合計で7つも世界遺産に登録されていますが、その中でもシルクロードで繁栄したオアシス都市は4つも世界遺産に登録されているのが特徴です。かつての遊牧民族の世界がそのまま残る旧市街で、アラビアンナイトの世界に浸るというのもウズベキスタンの世界遺産の魅力です!
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。