登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (1), (2), (4) |
登録年 | 1991年 |
ノートルダム大聖堂は「パリのセーヌ河岸」の構成資産の一つ。12〜13世紀当時は西洋最大のカトリックの大聖堂であったもので、パリを代表する優れたゴシック建築でもあります。ところで、ノートルダム大聖堂はなぜ世界遺産なのでしょうか?
ここではノートルダム大聖堂がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、ノートルダム大聖堂について詳しくなること間違いなし!
ノートルダム大聖堂(パリ)とは?その建築様式は?
セーヌ川の中洲でもあるシテ島の南東に位置するローマ・カトリック教会の大聖堂。ノートルダムとはフランス語で「私達の貴婦人」という意味で、聖母マリアを指すもの。ここはパリ大司教座聖堂として使用されていて、格式高い大聖堂でもあります。
大聖堂は12世紀に建造され、13世紀に完成。一部ロマネスク様式が見られますが、ゴシック建築の傑作と言われ、ヨーロッパ各地で建造されるゴシック様式の大聖堂のモデルとなりました。身廊の高さは32.5mと当時としては壮大なスケールで、ゴシック建築の特徴でもあるバラ窓のステンドグラスはあまりにも有名。
入口正面のファサードは、3つの門があり、左から聖母マリア、最期の審判、聖アンナをモチーフにしていて、上部にはユダヤとイスラエルの王の28名が並んでいます。1789年のフランス革命以降、破壊活動が繰り返されたため、19世紀になると建築家ヴィオレ・ル・デュックによって修復され、復元されていきます。
さらに2019年に火災が発生し、木造であった屋根や尖塔などが焼失。現在は修復作業が進められていて、2024年以降に再度公開される予定です。
内部にある「バラ窓のステンドグラス」はどんな意味がある?
ノートル大聖堂のバラ窓のステンドグラスは、北側、南側、そして、西側の3か所建造されました。これらは1220年に建造され、ノートルダム(私達の貴婦人)=聖母マリアを暗示しているとされています。実際に聖母マリアは「奇(く)しきバラの花」と言われるものの、「バラ窓」と呼ばれるのは17世紀以降。しかし、バラ窓が誕生したのは9世紀とされ、12世紀以降にゴシック様式の発展とともに多くの大聖堂に建造されました。
映画『ノートルダムの鐘』でも有名!ガーゴイルはどんな意味を持つ?
ヴィクトル・ユーゴーの小説『パリのノートルダム』を原作にした、ディズニーのアニメ映画『ノートルダムの鐘』。パリのノートルダム大聖堂をテーマに、鐘つきを行う主人公カジモドがジプシーの少女・エスメラルダと出会い、養父であり、ジプシー狩りを行うフロローを倒して自由を掴むという話です。
ノートルダム聖堂には、劇中でも登場する怪物を象ったガーゴイルがあることで知られますが、これは雨樋としての機能がありました。なんでこんなにグロテスクなのかは、実はハッキリとした理由がなく、13世紀のゴシック建築では盛んに加えられたのですが、14・15世紀になるとその傾向も薄れていったので、おそらく「プチブーム」だったのでしょう。
ノートルダム大聖堂(パリ)はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
ノートルダム大聖堂が評価されたのが、以下の点。
登録基準(i)
セーヌ川沿いには、中世から20世紀にかけて建造された建築物の傑作が並ぶという点。
登録基準(ii)
ノートルダム大聖堂など優れたゴシック建築は、ヨーロッパの都市開発に影響を与え、ジョルジュ・オスマンによる都市計画は、ラテンアメリカの都市設計にも影響を与えたということ。
登録基準(iv)
パリのセーヌ川の風景や建築物は、絵画や芸術、建築などで8世紀以上に渡ってモチーフとなったという点。
世界遺産マニアの結論と感想
ノートルダム聖堂は、建築当時は西洋でも最大規模のカトリックの大聖堂であり、ゴシック建築としても非常に優れていて、各国の教会建築において影響を与えたという点でも評価されています。
ちなみに、『ノートルダムの鐘』に登場する三人組のガーゴイルは、ユーゴ、ヴィクトル、ラヴァーンという名前ですが、どうやらユーゴとヴィクトルは原作者のヴィクトル・ユーゴーから名付けられたと推測。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。