イタリアの世界遺産「カナル・グランデ」とは?世界遺産マニアが解説

  • URLをコピーしました!
登録区分文化遺産
登録基準(1),(2),(3),(4),(5),(6)
登録年1987年

カナル・グランデは「ヴェネツィアとその潟」の構成資産の一つ。大運河(カナル・グランデ)という意味で、ヴェネツィア本島のメインストリート的な存在でもあります。ところで、カナル・グランデはなぜ世界遺産なのでしょうか?

ここではカナル・グランデがなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、カナル・グランデについて詳しくなること間違いなし!

目次

カナル・グランデとは?

画像素材:shutterstock

ヴェネツィアの街は小さな島々から構成されていて、中心部には全長約3.8kmにもおよぶ「カナル・グランデ(大運河)」が通り、400の橋と150を越える大小の運河でそれぞれの島を結んでいます。特にカナル・グランデはS字を描きながら、街を二分していて、言わば「メインストリート」的な役割を果たしてきました。

カナル・グランデには水上バスの航路があり、街の北西にあるローマ広場や鉄道駅、南東にあるサン・マルコ広場を結んでいて、途中には渡し船もあり、街の大動脈といった存在。運河の途中には4つの橋が架かっていて、その中に観光客に人気のリアルト橋もあります。

カナル・グランデはどんな理由で世界遺産に登録されているの?

画像素材:AdobeStock

カナル・グランデが評価されたのが、以下の点。

登録基準(i)
潟(ラグーン)に浮かんでいるように見えるヴェネツィアは、世界でも建築物の傑作が並ぶ都市の一つであるという点。

登録基準(ii)
ヴェネツィアの都市構造は、アドリア海や東地中海の都市に大きな影響を与えたということ。

登録基準(iii)
かつて世界中の海と文化をつないだヴェネツィアは、現在でも存在し続けているという点。

登録基準(iv)
町にはヴェネツィア共和国時代の技術を示す建築物が多く残るということ。

登録基準(v)
ヴェネツィア周辺の潟(ラグーン)は、独特の生態系を持ち、これを利用した漁村や小屋、耕作地なども価値が高いという点。

登録基準(vi)
マルコ・ポーロが世界を地中海を越えて世界を冒険したように、ヴェネツィアの商人の開拓精神は、人類の歴史の発展に貢献したということ。

世界遺産マニアの結論と感想

カナル・グランデは、街の大動脈でもあり、運河周辺には歴史的建造物が並び、かつてアドリア海と東地中海を支配した共和国の繁栄が見られるという点で評価されています。

ちなみに、ヴェネツィア本島と南部のジュデッカ島の間は、もはや内海と呼べるレベルであるほどに広大ですが、これは「ジュデッカ運河」と呼ばれています。

※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

世界遺産一筋20年以上!遺跡を求めて世界を縦横無尽で駆け抜ける、生粋の世界遺産マニアです。そんな「世界遺産マニア」が運営するこちらのサイトは1100以上もある遺産の徹底紹介からおもしろネタまで語り尽くすサイト。世界遺産検定一級取得済。

目次