登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (1),(2),(3),(4),(5),(6) |
登録年 | 1987年 |
リアルト橋は「ヴェネツィアとその潟」の構成資産の一つ。16世紀の石造の橋で、アーケードにもなっていることから、いつも多くの人で賑わう観光地でもあります。ところで、リアルト橋はなぜ世界遺産なのでしょうか?
ここではリアルト橋がなぜ世界遺産なのか、世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、リアルト橋について詳しくなること間違いなし!
リアルト橋とは?
ヴェネツィア市街をS字に流れるカナル・グランデ(大運河)に架かる壮麗な橋。リアルトとは「市場」のような意味があり、もともとこのエリアは古くから集落が存在し、商業の中心地であったことから、13世紀には木製の跳ね橋が存在していたとされています。しかし、橋は火災に遭ったり、崩壊したりと長続きしませんでした。そこで16世紀になると、政府から石造りの橋の建設計画が立ち上がり、一般公募で設計案を募集。
建築家アントニオ・ダ・ポンテによる案が採用され、1588年に建設が始まると、1591年に完成。ここは橋の下に船が通るということを想定して建造された太鼓橋で、幅22m、全長48mといった構造になっています。橋の上には商店が並び、端には欄干が置かれていて、運河を眺めることができるようになっているというのも特徴。橋の上には商店が並び、観光名所となっています。
リアルト橋はどんな理由で世界遺産に登録されているの?
リアルト橋が評価されたのが、以下の点。
登録基準(i)
潟(ラグーン)に浮かんでいるように見えるヴェネツィアは、世界でも建築物の傑作が並ぶ都市の一つであるという点。
登録基準(ii)
ヴェネツィアの都市構造は、アドリア海や東地中海の都市に大きな影響を与えたということ。
登録基準(iii)
かつて世界中の海と文化をつないだヴェネツィアは、現在でも存在し続けているという点。
登録基準(iv)
町にはヴェネツィア共和国時代の技術を示す建築物が多く残るということ。
登録基準(v)
ヴェネツィア周辺の潟(ラグーン)は、独特の生態系を持ち、これを利用した漁村や小屋、耕作地なども価値が高いという点。
登録基準(vi)
マルコ・ポーロが世界を地中海を越えて世界を冒険したように、ヴェネツィアの商人の開拓精神は、人類の歴史の発展に貢献したということ。
世界遺産マニアの結論と感想
リアルト橋は、古くから賑わう商業エリアにあり、共和国時代の繁栄が見られる優美な橋であるという点で評価されています。
ちなみに、古くからの商業エリアということもあり、リアルト橋の近くには「Tフォンダコ・デイ・テデスキ」と呼ばれる大型のショッピングモールがあります。屋上には展望テラスがあり、街を一望できるので、お買い物に興味がなくてもおすすめ。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。