キリスト教徒なら一度は訪れたい聖地であるエルサレムとベツレヘム。それぞれが世界史的にも有名な場所ではありますが、その違いはどこにあるか?…意外と説明できませんよね。
今回はエルサレムとベツレヘムの違いを世界遺産マニアが分かりやすく解説。これを読めば、その違いについて具体的に理解できること間違いなし!
エルサレムは多くの宗教の聖地
エルサレムとは、エジプト、シリア、アラビア半島の分かれ目に位置する「パレスチナ」にある、小高い丘の上に築かれた都市。
この街は長い歴史を持ち、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖地。旧市街はムハンマドが昇天したとされる「岩のドーム」、かつての神殿の丘の西側にあった「嘆きの壁」、それぞれの宗教を象徴する建造物が多く並んでいます。ここはイスラエルとパレスチナそれぞれが「首都」としていて、西側はイスラエル、東側は主にパレスチナが管理しているというのが特徴。
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ベツレヘムはイエスが「生誕した」とされる場所
ベツレヘムはエルサレムから南に10kmほどの距離にある丘陵地帯に位置します。2世紀以降、この地にある洞窟はイエス・キリストが生誕した場所として信仰を集めるようになり、4世紀には洞窟を囲むように教会が建てられました。
現在の「聖誕教会」は6世紀に建てられたもの。世界遺産に登録されているのは、聖誕教会単体だけではなく、周囲の修道院や教会、巡礼路なども含まれます。
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エルサレムはイエスが「磔刑になった」とされる場所
エルサレムは、イエス・キリストが磔刑になった場所とされています。磔刑となった場所は、旧市街を囲む城壁の西に位置した「ゴルゴダの丘」ではあるものの、候補はたくさんあり、今でもはっきりとはしていません。
その中でも古くからゴルゴダの丘があったとされる場所にある「聖墳墓教会」。ここは4世紀にローマ皇帝のコンスタンティヌス1世によって特定され、教会が建造されます。その後、何度も再建・増築されていったもので、現在はカトリック、東方正教会、アルメニア使徒教会など、さまざまな教派によって共同管理。
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結論、キリスト教徒にとってはどちらも聖地
ベツレヘムはイエスの生まれた場所であり、エルサレムはイエスが磔刑となった場所であることから、イエス・キリストの生死にまつわるだけにこの2つの都市は、キリスト教徒にとっては重要な聖地であります。
とはいえ、ベツレヘムはパレスチナが管理している一方、エルサレムはイスラエルが実行支配をしているエリアが多いものの、東エルサレムはパレスチナの首都。そういった意味で、各宗教にとってみてはエルサレムのほうが重要度が高いといえるでしょうか。
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。