TOPPANは、奈良県・吉野にある金峯山寺(きんぷせんじ)の協力のもと、本堂である国宝「蔵王堂(ざおうどう)」と秘仏本尊である重要文化財「蔵王権現立像(ざおうごんげんりゅうぞう)」をデジタルアーカイブし、その魅力を伝えるVR作品『金峯山寺』を製作しました。こちらはTOPPAN小石川本社ビル地下1階の、「デジタル文化財ミュージアム KOISHIKAWA XROSS®(コイシカワ クロス)」のVR THEATERで2024年10月5日(土)より週末限定で一般公開を行います。
特別御開帳以外はほとんど見られない「蔵王権現立像」をVRで!
日本古来の山岳信仰と外来の仏教などが融合して成立した日本独自の宗教「修験道(しゅげんどう)」の中心である金峯山寺について、TOPPANは貴重な文化財のデジタルアーカイブと修験者による修行の記録に取り組んできました。そして、金峯山寺が中核資産のひとつとして登録されている世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」が、今年で登録20周年を迎えることを記念し、金峯山寺をテーマにしたVR作品を公開。
こちらは取得したアーカイブデータを活用して蔵王堂と蔵王権現立像をVRで再現し、通常では見ることのできない角度や方向から鑑賞することを可能にしました。今回は、全長20m、高さ5mの超高精細16K自発光LEDカーブビジョンを用いて上演することで、まるで現地を訪れたかのような没入体験を提供し、蔵王堂の見どころと蔵王権現立像に込められた意味を紹介するというもの。
VRならではの表現で蔵王堂と秘仏・蔵王権現立像をくまなく鑑賞
TOPPANは金峯山寺の協力のもと、蔵王堂の外観、天井や柱などの内部構造、蔵王権現立像をはじめとする仏像や仏具に至るすべてを対象に、三次元形状計測と超高精細デジタル撮影を実施。さらに、金箔や彩色など異なる素材は、独自に開発した記録手法で表面の質感情報を取得し、デジタルアーカイブデータをもとに蔵王堂と蔵王権現立像のすべてをVRで精確に再現!
映像では、自由な視点移動が可能なVR技術の特性を活かし、自然のままの巨木を用いた柱や本尊を納めた巨大な厨子など蔵王堂の構造をわかりやすく伝え、 蔵王権現立像を現地でも見られないような角度や位置から鑑賞することで、仏像の姿があらわす意味をナビゲーターの案内で紐解きます。
■デジタル文化財ミュージアム KOISHIKAWA XROSS®の一般公開(「印刷博物館」による運営)
所在地:東京都文京区水道1-3-3 TOPPAN小石川本社ビル地下1階
開館日:2024年10月5日(土)より、土曜日、日曜日、および土日に続く祝日
時間:1日3回 13:30~/15:00~/16:30~ ※所要時間 約50分(予定)各回入れ替え制
定員:各回12名
鑑賞料金:500円 ※「印刷博物館」の入場料が別途必要(企画展開催時は入場料が変わります)
見学申込み方法:オンラインによる事前予約制。予約フォームより申し込みをしてください。2024年9月20日(金)より予約受付開始。予約方法は、「印刷博物館」のウェブサイトをご確認ください。