イタリアの首都ローマにある独立国家・バチカン市国。ここはローマ教皇を元首とした小さな国家で国全体が世界遺産となっていると珍しい遺産です。実は飛び地もあり、そこも世界遺産に登録されているんですよ!
ここでは、バチカン市国の世界遺産を世界遺産マニアが一覧にして分かりやすく解説。それぞれの遺産を簡潔に解説していきましょう。
サン・ピエトロ大聖堂
大聖堂の面積は2万2000平方kmで、世界最大規模のキリスト教の大聖堂。サン・ピエトロとは、「聖ペテロ」という意味で、使徒ペテロが殉教した墓の上に建つとされています。
完成したのは1626年。着工から完成まで120年もかかり、ブラマンテ、ラファエロ、ミケランジェロなどの芸術家によって設計されたもの。聖堂内にある『サン・ピエトロのピエタ』はミケランジェロの最高傑作の一つ。17世紀になると、ジャン・ロレンツォ・ベルーニによって、聖ペテロの司教座と144体の聖人像が並ぶサン・ピエトロ広場が完成しました。
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バチカン宮殿&システィーナ礼拝堂&バチカン美術館
サン・ピエトロ大聖堂に隣接したローマ教皇の住居。14世紀にローマ教皇が住むようになると、壮麗な建築物として改築されたものの、その後、教皇の住宅は他に移転し、19世紀に再びローマ教皇の住居になります。
システィーナ礼拝堂は、バチカン宮殿にある礼拝堂で、現在はバチカン美術館の一部となっているもの。特に1508〜1512年に描かれた天井画はミケランジェロの代表的な作品で、これは旧約聖書の『創世記』をテーマにしています。祭壇裏の『最後の審判』はあまりに有名です。
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サン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂/イタリア(バチカン市国の管轄)
ローマの中心部の南側にある大聖堂でありますが、バチカン市国の国境を越えているものの、バチカン直轄の大聖堂でもあります。皇帝コンスタンティヌス1世によって、聖パウロの墓を祀るものとして建造。19世紀に火災で消失してしまい、現在の建物は1928年に再建されたもの。
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サン・ジョバンニ・イン・ラテラノ大聖堂/イタリア(バチカン市国の管轄)
ローマの中心部にあるサン・ジョバンニ・イン・ラテラノ大聖堂は、ローマの五大バシリカの一つとされるほどに歴史あふれるカトリック教会の聖堂。かつてはローマ教皇が暮らす宮殿があった場所で、キリスト教世界でも中心にあった場所。
16世紀になると、大聖堂と宮殿は切り離され、現在の宮殿は博物館として残されています。1929年の「ラテラノ条約」により、ここはバチカン市国外ではあるものの、バチカンによって占有されているというのが特徴。
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世界遺産マニアの結論と感想
バチカン市国は、面積0.44平方kmの小さな国ですが、まるごと世界遺産。実はお隣のローマ市内にもいくつか飛び地があるので、一応バチカン市国に属する世界遺産の数は「2つ」となります。ローマ・カトリックの総本山だけあって、どの遺産も豪華絢爛!
※こちらの内容は、世界遺産マニアの調査によって導き出した考察です。データに関しては媒体によって解釈が異なるので、その点はご了承下さい。